ソフトB マジック消滅の危機 頼みの柳田内角攻めに苦しむ

[ 2015年8月20日 05:30 ]

<オ・ソ>3回1死二塁、ヘルメットが飛ぶほど豪快な空振りをする柳田

パ・リーグ ソフトバンク1-2オリックス

(8月19日 京セラD)
 敵地に駆けつけた左翼席のホークスファンの期待は最高潮に達した。1点を追いかける7回2死三塁。打席には3回に先制の適時二塁打を放っている柳田。だが、徹底したインロー攻めを食らい、最後は125キロのスライダーに珍しくハーフスイングで三振。持ち前のフルスイングをさせてもらえなかった。

 「そこに投げたピッチャーも凄いと思う。あしたはやり返したい」。窮鼠(きゅうそ)が迫る猫にかみついた格好だ。追い詰められた捕手・山崎勝は7球全て、内角低めに構えていた。

 柳田は8月に入り、打率・441、3本塁打、12打点と爆発的な活躍を見せている。だが、他球団も手をこまねいているわけではない。ここ数試合は内角攻めが際立つ。見せ球だけではなく、カウント球、勝負球とも徹底して弱点を攻められる。「いい打者の証明。彼自身、それをどう見極めて乗り越えていくか」と工藤監督。4番・内川が左脇腹痛で不在となり、マークが集まりやすくなったこともまた、大胆な攻めにつながった。

 2試合連続1得点。打線の状態は下降線だ。4回1死一、三塁で迎えた今宮の打席では、前日に続きセーフティースクイズを敢行したが、結果はファウル。絶好の追加点の好機を逃した。「打線が落ちている時にはそういう作戦もしていかないとね」と工藤監督は苦笑いだ。

 まだ、2位・日本ハムとは8・5ゲーム差ある。ただ、20日の勝敗次第では、優勝へのマジックが消滅する可能性もある。外野は独走と言うが、昨季終盤のような例もある。追われる身は常に不安と背中合わせにある。(福浦 健太郎)

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2015年8月20日のニュース