【スノボ】奇跡だ!2カ所の骨折抱える平野歩夢が7位で予選突破 14日未明決勝での五輪2連覇へ望み

[ 2026年2月12日 05:11 ]

ミラノ・コルティナ冬季五輪第6日 スノーボード   男子ハーフパイプ予選 ( 2026年2月11日    リビーニョ・スノーパーク )

<男子ハーフパイプ>予選に臨んだ平野歩夢(AP)
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 スノーボード男子ハーフパイプ(HP)は試技2回のベストスコアを争う予選が行われ、4大会連続出場で22年北京五輪金メダルの平野歩夢(27=TOKIOインカラミ)が85.50点の7位で、上位12人による13日(日本時間14日未明)の決勝進出を決めた。1月17日のW杯第5戦決勝で転倒し、腸骨など2カ所を骨折してから25日。満身創痍(そうい)の五輪王者が、魂の滑りで奇跡を起こした。

 直前練習では転倒して腰を押さえるシーンもあったが、1回目にフロントサイドダブルコーク(DC)1440を決めるなどフルメークで83.00点をマーク。決勝進出圏内の7位につけると、2回目もスイッチバックサイドDC1260から入り、順位こそ上げられなかったものの85.50点と点数を伸ばした。引き揚げてくると五輪3度制覇のショーン・ホワイト(39=米国)から声をかけられ、言葉を交わすシーンも見られた。

 3日連続で行われた前日10日の公式練習後、ケガ後では公の場で初めて取材に応じた平野歩。表情は明るかったものの、「ケガ明けで、痛みもまだある状態。練習の中でもやりきれない部分、痛みが出てしまう方向もある。今のところ調子も上げきれない。パイプも結構、不得意な感じ」と、最後まで前向きな言葉は出てこなかった。

 だが、いざ本番を迎えると、25日前のケガなどなかったかのように、パイプで王者の風格を漂わせた。ビブ番号4を付け、4番手で登場。リップから飛び出し、トリックを繰り出すたびにファンは大歓声を上げ、平野歩の滑りをさらにプッシュした。

 転倒直後は骨折に加えて顔面を強打し、右膝は「2倍くらいのサイズになった」。松葉づえや車いすを使っての生活が続き、数々の大ケガから復活してきた平野歩をしても、「気持ちや気合の問題じゃなくなってくる。先が見えない」という不安だけが頭をもたげた。ただ周囲の懸命の支えもあり、体の状態は徐々に改善。「戻れる可能性はゼロじゃなかった。それが本当に1%でもあれば、この場に足を運んで、滑りたいという気持ちだった」と1%の可能性に懸け、奇跡を起こした。

 決勝は中1日をはさんでの13日。他の日本勢を含め、ライバルたちも虎視眈々(たんたん)と頂点を狙っているが、雪上に立つ限りは、簡単に王座を譲る気はさらさらない。15歳で初出場した14年ソチ五輪の銀メダルで世界を驚かせ、18年平昌五輪ではショーン・ホワイトと壮絶な優勝争いの末に連続銀メダル。22年北京五輪、大技トリプルコーク1440を武器に悲願の頂点に立った平野歩が、再び魂の滑りで世界を驚かせる。

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