【ラグビーW杯】NZが世界ランク1位アイルランドを撃破 4度目世界一へあと2勝

[ 2023年10月15日 05:54 ]

ラグビーW杯フランス大会準々決勝   ニュージーランド28―24アイルランド ( 2023年10月14日    サンドニ )

接戦を制し、勝利を喜ぶニュージーランド代表(AP)
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 単独最多の4度目の頂点を狙う世界ランキング4位のニュージーランドが、同1位のアイルランドを28―24で撃破。過去唯一、準々決勝で敗れている07年大会以来となったフランス開催で、鬼門を突破し、4大会連続9度目の準決勝進出を決めた。 試合結果

 敵地のごとく緑に染まった巨大なスタジアムで、王国が復権への階段を一つ登った。試合前のハカでは、「∞」の人文字を作って対抗してきた相手に「カパオバンゴ」を披露。気合満点でキックオフを迎えると、早速前半8分、SOモウンガのPGで3点を先制。同14分には約50メートルのペナルティーでもショットを選択。長距離担当のCTBのJ・バレットが難なく決めて、6―0とリードを広げた。

 開幕戦では開催国フランスに黒星を喫したが、1次リーグで最多の計38トライを挙げた攻撃力を発揮したのは前半19分。FBのB・バレットが自ら上げたショートパントを獲得して敵陣深くに進出すると、これを起点に左サイドを一気に攻め上がり、素早いパス交換から最後はWTBファインガアヌクがチーム初トライ。3点差に迫られた後の同33分には、No・8サベアが右隅に飛び込んで追加点を挙げた。

 ところがその後、SHスミスが故意のノックオンによりイエローカードで10分間の一時的退場に。その間に1トライを返され、1点差とわずかなリードで試合を折り返す展開に。後半も自陣深くまで攻め込まれるピンチを招いたが、スクラムやサベアのジャッカルなどでピンチをしのぐと、同15分、自陣ラインアウトからモウンガがラインブレークして敵陣へ進出。最後はサポートに付いたWTBジョーダンが右隅まで走りきりトライ。再びリードを広げた。

 その後も再び1点差に迫られ、さらにシンビンで1人を欠く状況となったが、PGで加点して4点差に。後半ロスタイムも約40次もの攻撃を継続されたが、最後はジャッカルを決めてピンチを脱出。一度も相手にリードを許さずに逃げ切った。

 19年大会では準決勝でイングランドに敗れ、史上初の3連覇を逃して3位。翌年にはイアン・フォスター監督が就任したが、20年にはアルゼンチンに史上初黒星を喫し、世界ランキングは史上最低の5位に落ちるなど、一時はどん底にあったオールブラックス。王国の完全復活、そして単独最多の4度目の頂点へ、あと2勝に迫った。

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