“かなだい”引退 高橋大輔恩師・長光歌子コーチがねぎらい 国別対抗戦リンクサイドに立った理由明かす

[ 2023年5月2日 14:37 ]

2010年バンクーバー五輪、フィギュア男子SPで90点台の高得点にガッツポーズの高橋大輔。右は長光歌子コーチ
Photo By スポニチ

 フィギュアスケート・アイスダンスの村元哉中(30)、高橋大輔(37=関大KFSC)組が2日、都内で記者会見し、現役引退を改めて表明した。高橋がシングル時代に師弟関係だった長光歌子コーチが労いのコメントを発表した。

 4月の世界国別対抗戦では、指導を受けるマリナ・ズエワ・コーチが拠点の米国に帰国したため、2人は国内で調整を進めてきた。リンクサイドでは長光コーチが見守った。

 長光コーチは書面で「哉中ちゃん、大輔君、現役引退発表との事、この3年間、本当にお疲れ様でした。アイスダンスに挑戦すると決めてから、私が知るだけでも幾多の困難に直面し、ご当人達にはさぞ波瀾万丈な3年間であったろうとします。けれども大輔に会うたび、その緊張感のある澄んだ目を見て、『ああ、充実した時間を過ごしているのだな』と嬉しく思っていました」とねぎらった。

 昨年末の全日本選手権後、「『来シーズンはどうするのかな?』と気になり始め、埼玉のワールドで『もしかしたら一区切りつける気ではないか』との思いが私の中で大きくなっていきました。もしそうなら最後の大舞台での彼らをこの目に焼き付けたいと、ワールドのフリーを見に行きました。コロナ禍で制限されていた声出し応援が解禁された3年振りの会場で、足元が揺れるほどの大声援の中、彼らの素晴らしい演技が終了した瞬間『見に来て良かった!!』と涙が溢れました」と万感の思いをつづった。

 「国別対抗戦でリンクサイドに立って欲しいと大輔から依頼があった時、『やっぱり引退を考えているんだな』との確信に至り、いつもなら固辞するところですが、後先考えず『嬉しい行く行く』と答えていました」と薄々引退するのではと感じていたという。

 「17年振りの懐かしい東京体育館で、しかもフリーはオペラ座の怪人!!そんな奇跡のような試合でリンクサイドに立たせてもらい、会場が一体となった完全な演技のや、演技の会場が揺れるような大声援と共に、ピンクや黄色のK7D1パナータオルがお花畑のように溢れ日の丸が議会場を、彼らと同じ目線で見られた事、とても幸せに思います。マリーナ先生、哉中ちゃん、大輔に感謝で一杯です」と記した。

 今後2人は、現役を退く一方で、アイスショーでは“かなだい”を継続する。「今からワクワクしています。今後のお二人の益々のご活躍お祈り申し上げます」とエールで結んだ。

続きを表示

この記事のフォト

2023年5月2日のニュース