“かなだい”引退会見 理由は高橋の右膝「限界」 村元「これ以上のパートナーいない」添い遂げ

[ 2023年5月2日 14:24 ]

<村元哉中&高橋大輔引退会見>会見場入りする村元哉中&高橋大輔(撮影・長久保 豊)
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 フィギュアスケート・アイスダンスの村元哉中(30)、高橋大輔(37=関大KFSC)組が2日、都内で記者会見し、現役引退を改めて表明した。

 高橋は「村元哉中、高橋大輔は今シーズンをもって競技会を引退することを決断致しました」と挨拶し、村元も「いろんなことを経験して、アイスダンスの競技から引退することを決断致しました」と改めて口にした。

 2人は1日、現役引退をインスタグラムで発表。一夜明け、村元は「やっと世界に言えたので少しすっきりしている。秘密にはしなくていいので…実感はないけれど、ついに競技生活を終えたんだなと感じています」とし、高橋も「今後どうしていくのかと聞いてくださる方がけっこういらっしゃったので、言えなかった手前、発表できてすっきりしている。僕自身としては新たなスタートが始まるんだなと思っている」と語った。

 引退決断の時期と理由について、高橋は「引退伝えたのは僕の方からで。伝えた時期については、皆様に大変申し訳ないことをしたんですが、哉中ちゃんに四大陸選手権の後に伝えていまして。今シーズンの世界選手権で引退するというのは決まっていて。でも引退する気持ちで世界選手権に挑みたくなかったので、発表は終わった後にしようと。国別対抗戦の前に発表しようかと思ってたんですが、いろいろやってるうちにタイミングを逃してしまいまして…」と苦笑。

 「要因は僕自身の右膝が限界を感じた。パフォーマンスする上ではまだ全然限界を感じてはいないんですが、競技レベルで練習を積んでいく中で、レベルとる上での技術的な部分では僕自身の努力ではどうしようもない所にきてしまって。それ以上求めてやっていきたいけれど、そこに身体がついていかないのが一番大きかった。それを払拭できずに、これで続けていっても、成長っていう部分ではやっていけないなと思ってしまった」と明かした。

 村元は「四大陸後に理由と今シーズンもって引退という話を聞いて、結成当初はまずは2年スタートからという所から始めていて、いつ引退と聞いても覚悟していた。実際聞いた時は、全くびっくりはしなくて、あ、そっか、やっぱそうだよねと。自分の中では驚きはなかった」と率直な思いを口にした。

 さらに「私の方も大ちゃんから聞いた時に限界はまだ感じてはいないんですけど、これ以上に最高のパートナーはいないなと感じているし、まだまだ大ちゃんと作品を作りたいって思てたので…新しいパートナーを探すという選択肢はまったく出て来ず」と高橋以外のパートナーは考えられないとし、「今シーズンの世界選手権が最後だなと決めて。国別対抗戦はあったけれど、最高の演技ができたのですごく今はうれしく思っています。自分の中ではやり切ったのかなと。ずっと目標にしてきた記憶に残る演技ができたと思っています」と述べた。また高橋へ「3年間大変だったと思うので、アイスダンスをしてくれて感謝しています」と感謝した。

 結成3季目で、昨年12月の全日本選手権で初優勝。今年3月の世界選手権で日本勢最高に並ぶ11位と飛躍したシーズンだった。高橋はこれが2度目の引退となった。

 現役を退く一方で、アイスショーでは“かなだい”を継続する。2人が出演する「アイス エクスプロージョン」は、12~14日に福岡で開催される。現役選手に加えて、トリノ五輪金メダリストの荒川静香さんらと共演する。関係者によると、今後はカップルとしてだけでなく、村元、高橋それぞれ単独でもアイスショーに出演していくという。

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