石川佳純 現役引退を発表「やり切ったという思い強い」18日に会見

[ 2023年5月2日 04:45 ]

石川佳純

 卓球女子で12年ロンドンから五輪3大会連続でメダルを獲得した石川佳純(30=全農)が1日、現役引退を発表した。自身のインスタグラムで明かした。幼少期から活躍した福原愛さんにちなんで「愛ちゃん2世」と脚光を浴び、全日本選手権のシングルスは5度制覇。五輪では日本卓球史上初のメダル獲得に貢献した。18日に記者会見を行う予定となっている。

 長く日本卓球界をけん引してきた石川が、ラケットを置くことを決めた。この日、自身のインスタグラムに「引退することをご報告いたします」と投稿。「今年に入ってからは、大会ごとに“この試合が最後になるかもしれない”と思いながら臨み、今、自分の中ではやり切ったという思いが強く、引退を決意した次第です」などとつづった。

 7歳から卓球を始め、早くから頭角を現した。小学6年で初出場した全日本選手権の女子一般の部で3回戦まで進み、福原さんにちなんで「愛ちゃん2世」と注目された。14歳で世界選手権の代表に初めて選ばれ、五輪には12年ロンドン大会で初出場。団体で日本卓球史上初の五輪メダルとなる「銀」獲得に貢献し、新たな歴史を築いた。

 ロンドン、リオデジャネイロ五輪で卓球女子日本代表監督を務めた村上恭和さん(現日本生命総監督)は、本紙の取材に応じ「福原は世界でも少数派のラバーを使い、ピッチの速い卓球をする選手。石川は本格的な卓球で中国と渡り合った日本で最初の選手だった」と振り返る。現役時代の前半は4学年上の福原愛を追いかけ、後半は8学年下の伊藤美誠(スターツ)ら新世代にもまれて奮闘。リオ五輪では、団体で一度も負けずに銅メダル。限界を指摘する声に負けず出場権をつかみ、日本選手団の副主将を務めた東京五輪では3大会連続となるメダルを手にした。

 24年パリ五輪シングルス代表選考の国内ランキングは5位。ただ、東京五輪後は早くから周囲に「パリ五輪は目指さない」と語っていたといい、4月に出場した世界ツアー、チャンピオンズ・マカオが現役最後の試合となった。シングルスでは五輪の表彰台に届かなかったが、10年以上も第一線で走り続け、卓球をメダル有力競技へと引き上げた功績は大きい。18日の会見で、自身の口から思いを語る。 

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2023年5月2日のニュース