【玉ノ井親方 視点】弟子の東白龍が挑んだ朝乃山 元大関が一枚も二枚も上手 弱点は… 

[ 2023年1月17日 19:48 ]

大相撲初場所10日目   ○朝乃山(押し倒し)東白龍● ( 2023年1月17日    両国国技館 )

<初場所10日目>朝乃山に押し倒しで敗れた東白龍(右)(撮影・久冨木 修)
Photo By スポニチ

 東白龍は自分の弟子ということもあり、全勝の朝乃山にどこまで力が通用するか、注目していた一番だった。

 結論から言えば元大関が一枚も二枚も上手だった。

 まず立ち合いの当たりから物足りなかった。もろ手で当たっていったが、全く圧力が伝わっていなかった。やはり頭から思い切り当って、必死に下から突き上げていかないと、相手を慌てさせることはできない。

 朝乃山は余裕で受けていた。もろ手に対して下からあてがうようにして威力を半減させ、そのまま両手を伸ばしてあっさり押し倒した。

 東白龍もここまで7勝と調子は悪くなかったが、全く問題にしていなかった。

 今場所の十両の対戦相手はどの力士も取口に工夫がない。真っ正面から当たって、その圧力に抵抗できずに簡単に押されて、同じように敗れている。

 朝乃山にも弱点がないわけではない。右差しを狙って、左で上手を引けない展開になると、慌てるところがある。もっと横から攻めて仕掛けるような動きをすれば、勝機は出てくるはずだが、元大関の看板にみんな気持ちでのみ込まれているような感じだ。

 今場所の十両の優勝はもう朝乃山で間違いないのではないか。
(元大関・栃東)

続きを表示

この記事のフォト

2023年1月17日のニュース