早大が逆転8強!ゲーム主将・吉村けん引19得点 “ダークホース”東洋大撃破に「ホッとしている」

[ 2022年12月12日 04:57 ]

ラグビー全国大学選手権3回戦   早大34―19東洋大 ( 2022年12月11日    花園ラグビー場ほか )

<早大・東洋大>後半、早大・松下がダメ押しのトライを決めて応援席に向かって指を突き上げる。東洋大主将・斎藤(左端)はがっくり(撮影・篠原岳夫)
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 4試合が行われ、早大が初出場の東洋大に34―19で逆転勝ちし、8強入りを決めた。ゲーム主将のCTB吉村紘(4年)が1トライ4ゴール2PGで19得点の活躍。成功率100%のゴールキックで勝利に導いた。準々決勝(25日、秩父宮)では明大とのライバル対決に臨む。慶大は流通経大に45―5で快勝した。

 PGを決めた後、ノーサイドの笛を聞いた吉村は安堵(あんど)した。29年ぶりのリーグ戦1部で4連覇中だった東海大を撃破するなどした“ダークホース”東洋大に逆転勝ち。ゴールキック全6本を成功させ「正直、怖かった。プレッシャーもあった。ホッとしている」と本音がこぼれた。

 後半26分、WTB槙のトライで逆転した直後、右タッチライン際22メートルライン付近からコンバージョンを決めた。ボールをセットすると、後ろと横に3歩ずつ下がり、体を2回ひねりながら軌道をイメージする。「そこから1、2、3、4、5のタイミングで蹴る。高校1年からずっとこれ」と確立されたルーティンが、安定したキックの秘訣(ひけつ)だ。

 大学選手権に臨むにあたり、チーム全員が大きな白紙に決意を寄せ書きした。吉村が記したのは「勝」。シンプルな文字に込められたのは、コンディション不良で登録メンバー外となったフランカー相良昌彦主将(4年)への思い。ゲーム主将として「昌彦がグラウンドに立つ舞台を準備しよう」と胸に刻んだ。

 4強入りを懸けた戦いは早明戦。昨季も準々決勝で屈し、今季対抗戦でも敗れた悔しさがある。「学生スポーツは4年生の力が必要になる。思いっきりアタックして早大らしさを残していきたい」。自身最後の伝統の一戦で、ライバル対決に“ケリ”をつける。

《東洋大 後半失速し終戦》 旋風を巻き起こした東洋大のシーズンが幕を閉じた。12―7で折り返し、後半も先にトライを奪い、12点差としたが、以降は失速。ロック斎藤主将は「ラスト20分くらいで足が止まってしまった。日本一になるためにトレーニングを積んでいたが、果たすことができず悔しい」と肩を落とした。今季は29年ぶり1部で、4連覇中だった東海大を撃破するなど躍進。福永昇三監督は「選手たちは精いっぱい戦った。素晴らしいシーズンだった」と誇らしげだった。

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