宇良 ご当所・大阪府枚方市での冬巡業で「乗り越えるために“考えない”」 ケガ克服の極意を披露

[ 2022年12月12日 17:46 ]

大阪・枚方巡業で御嶽海(右)に胸を出してもらった宇良
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 大相撲の冬巡業が12日、大阪府枚方市であり平幕・宇良(30=木瀬部屋)が昨年名古屋場所での再入幕後、地元大阪で初めての巡業で歓声を浴びた。取組前の稽古では平幕・明生(27=立浪部屋)らと申し合いを行った後、同学年の関脇・御嶽海(29=出羽ノ海部屋)にぶつかり稽古で胸を出してもらった。

 今年初場所から8勝、4勝、9勝、7勝、8勝できた九州場所は4勝止まり。東前頭3枚目から来年初場所では番付を落とすことになるが、「幕内上位の力はないですが、必死にかじりついた。よく頑張ったと思います。また力をつけて挑戦したい」と15年春場所での初土俵以来、年間を通じて初めて幕内で過ごした1年に及第点を与えた。

 隣接する寝屋川市出身のご当所力士は取組前、質問コーナーに登場した。2度に及ぶ右膝の大ケガで幕内から序二段へ転落した経験を問われ、「乗り越えるために“考えない”。無心にリハビリしてしっかり準備して待った」と持論を展開した。

 また、小学1年で大阪での巡業に参加し、当時現役だった西岩親方(元関脇・若の里)と相撲を取って勝った思い出も披露した。「自分が入門した後に引退された。長く現役をされていたんだなと思った」。自身も6月、30歳の誕生日を迎えた。「ここから力を出せるだけ出して、頑張っていきたい」。故郷でよみがえった記憶を、新たな活力源とした。

 ○…宇良と同じ寝屋川市出身の十両・豪ノ山も枚方巡業で大関・貴景勝にぶつかり稽古で胸を出してもらった。母校・埼玉栄高の先輩からは「組まずに、自分の相撲を取るように」と磨いてきた突き押しに徹するようアドバイスも受けた。「来年は幕内へ上がって、また巡業で帰ってこれたら」と新たな目標を掲げた。

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2022年12月12日のニュース