岡崎真氏 三原は右足限界も最後まで集中力が途切れなかった

[ 2022年12月12日 04:43 ]

フィギュアスケートグランプリ(GP)ファイナル最終日 ( 2022年12月10日    イタリア・トリノ パラベラ競技場 )

<トリノGPファイナル女子フリー>優勝の三原舞依(撮影・長久保 豊)
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 【岡崎真の目】三原はスタート地点に立った時は笑顔だったが、冒頭のジャンプに向けて引き締まった表情に変わり、最後まで集中力が途切れなかった。一つ一つの要素も正確で、普段からノーミスが当たり前の練習をしてきたんだなということがうかがえた。

 転倒した最後のループは、踏み込んだ時に右足にしっかりと重心が乗らず、うまく上がりきれなかった。他のエッジ系ジャンプと違い、ループは踏み切りと着氷が同じ足になる。きちんと踏み込んできちんと踏み切らないと力がうまく伝わらず、ジャンプも上がらない。本人も「右足がきつくなった」と振り返っていたが、まさにその影響が顕著に出た感じだ。

 一方の坂本はSPでは動きも切れもNHK杯の時より戻ってきたように見えたが、フリーで追い込むところまでは時間が間に合わなかったのか、珍しく大きく崩れた。今回は手堅い演技が持ち味の三原に軍配が上がったが、次の全日本選手権では坂本も巻き返してくるだろう。2人の争いに注目したい。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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