【二所ノ関親方 視点】“確信”の9連勝 王鵬の「体圧」は脅威になる

[ 2022年11月23日 04:36 ]

大相撲九州場所10日目 ( 2022年11月22日    福岡国際センター )

碧山(左)をよりきりで破る王鵬(撮影・成瀬徹)
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 王鵬の9連勝はたまたまでも、まぐれでもありません。力をつけての9連勝。土俵下から碧山戦を見て確信しました。先場所までとの違いは、体の使い方が良くなったことです。この日も体を開きながらも、うまくもろ差しになっての攻め。右の絞り込みも効いていました。

 元々ポテンシャルは高いものがありました。以前は体に緩さがあって勝ち切れない相撲が目立っていましたが、ネジを2、3本締め直して引き締まったような体つきです。パワーが体の中心に集まっているから、しっかりと力を伝えることができています。1メートル89、176キロの恵まれた体格を「体圧」として生かすことができれば相手には相当な脅威となるはずです。

 コロナ禍が沈静化して今後出稽古などが増え、経験も積んでいければもっともっと強くなれる。三役、それ以上を狙える素材とみています。相撲は「圧力」あってのもの。その意識を強く持ち、精進あるのみです。(元横綱・稀勢の里)

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2022年11月23日のニュース