“薄暮ゲーム”も点灯できず…電源車の用意なし ラグビー早慶戦

[ 2022年11月23日 20:15 ]

ラグビー関東大学対抗戦Aグループ   早大19―13慶大 ( 2022年11月23日    東京・秩父宮ラグビー場 )

<慶大・早大>雨天もあり薄暗いグラウンド。後半、逆転トライを決め歓喜する早大・佐藤(左から3人目)ら。右は前半トライを決めた慶大・松岡(撮影・久冨木 修)
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 1922年の初対戦から100周年を迎えた伝統の定期戦は、早大が19―13で慶大に逆転勝ちした。初対戦から「晴れの特異日」とされる11月23日の開催が定着している早慶戦だが、19年以来3年ぶりに雨天の試合となった。

 早大の大田尾竜彦監督によれば、雨の早慶戦は99度目の定期戦で4度目の珍事だという。前回の19年は慶大の栗原徹監督の就任1年目で、大田尾監督は「栗さんが雨を持ってきた」と、3学年上の先輩をいじってみせた。

 試合は午後2時にキックオフ。鉛色の雲に覆われた秩父宮ラグビー場は開始時から薄暗く、時計が進むに連れてさらに照度が失われた。午後4時前の試合終了時には、電光掲示板だけが鮮やかな光を放つほどの暗がりとなったが、試合は最後まで無点灯のまま行われた。

 試合を主催した関東協会によれば、秩父宮ラグビー場には常設の照明設備があるものの、点灯には電源車が必要で、この日は準備していなかったという。本来は気象予報を元に電源車を確保するが、事前に不要と判断。予想外に暗くなったことで、まさかの“薄暮試合”となってしまったという。

 幸い、試合自体に大きな影響はなかったものの、他会場なら点灯試合になるほどの暗さだった。早大でキッカーを務めたCTB吉村紘(4年)も「(暗さを)気にならないくらい集中していた」としたが、「点灯してくれたらうれしかった」と話した。

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2022年11月23日のニュース