阿炎 突いて遠藤圧倒!「集中」「集中」「集中」「集中」給金王手

[ 2022年11月21日 05:05 ]

大相撲九州場所8日目 ( 2022年11月20日    福岡国際センター )

遠藤を押し出しで破った阿炎(撮影・中村 達也)
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 平幕・阿炎が遠藤を押し出し、1敗を守った。阿炎が中日に勝ち越し王手をかけたのは、12勝で敢闘賞を受賞した昨年九州場所以来1年ぶり。関脇・豊昇龍、平幕の高安、王鵬と首位を並走する。

 3度のもろ手突きで、阿炎が遠藤を土俵下まで吹っ飛ばした。回り込ませず、まわしにも手を触れさせず、押し出した。

 「しっかり前へ出られた。もっと(突き放した)手を回したかったが集中した立ち合いができた」

 完勝にあって、一撃の威力と同時に回転数まで求める姿に理想の高さが見える。7月末に右肘と左足関節の関節鏡手術を受け、全休した秋場所からの復帰場所。師匠の錣山親方(元関脇・寺尾)からは「リハビリの場所」と位置づけられ、「負けても勝ってもいいので思い切りやりなさい」と指導された以上の結果を残している。

 全休からの“V字回復”は言葉の力があるという。取組後の取材では「前半同様、集中して取りたい」などと「集中」を計4度連呼した。本人いわく「言葉に出すことが大事」。翌日の土俵へ、暗示をかけるように繰り返す。コロナ対策のガイドライン違反で3場所出場停止処分を受け、幕下陥落した頃の姿はもうなく、土俵に集中できている。

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2022年11月21日のニュース