バド男子28歳西本、初王者 全5戦1時間超えの激戦 東京五輪落選もパリ見据え再起「これからが全盛期」

[ 2022年9月5日 04:40 ]

バドミントン ジャパン・オープン最終日   〇西本2-0周天成● ( 2022年9月4日    大阪市・丸善インテックアリーナ大阪 )

男子シングルスで初優勝し、ガッツポーズをする西本
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 各種目の決勝が行われ、男子シングルス世界ランキング21位の西本拳太(28=ジェイテクト)が同6位の周天成(台湾)を2―1で退け、国際大会初優勝を果たした。日本勢3番手の男が、24年パリ五輪出場へ名乗りを上げた。女子で世界選手権2連覇の山口茜(25=再春館製薬所)は安洗塋(アンセヨン)(韓国)に2―0のストレート勝ちで3度目の頂点。混合ダブルスの渡辺勇大(25)、東野有紗(26)組(BIPROGY)はタイペアに1―2で敗れた。

 最後は力強いスマッシュで締めた。やっと頂点にたどり着いた西本は右拳を握り、ガッツポーズ。絶好調の28歳は「国際大会初優勝で正直ホッとしている。やっとスタートラインに立てた」と笑い、「これからが全盛期です」と言い切った。

 粘り強いレシーブでリズムをつかんだ。厳しいコースを狙う相手の強打をはねのけ、ミスを誘う。「よく我慢できた。積み重ねたことを出せた」。全5試合とも1時間以上の消耗戦で、決勝は1時間32分におよぶ死闘。周天成を含め、世界ランク10位以内のトップランカー4人撃破の成り上がりだった。

 東京五輪選考レースでは、日本勢3番目で2枠の代表入りはならなかった。そこから全ての練習を見直し「人としての成長」を進化の要因に挙げる。絶対王者の桃田賢斗(NTT東日本)の不調で、世界の勢力図が塗り替わる男子シングルス。「パリ五輪を見据えてやっている。金メダルを目指さないと出場は難しい。ここからの積み重ねが選考レースにつながる」。同年代の桃田の陰に隠れた実力者に、スポットライトが当たる時が来た。

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