業師・宇良が150キロの大台突破「人としての限界を迎えたかな」増量計画は「一段落」

[ 2022年9月5日 15:05 ]

稽古場で笑顔を見せる宇良(左)と志摩ノ海(撮影・前川 晋作)
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 大相撲の幕内・宇良(30=木瀬部屋)が5日、同部屋で稽古を行い、報道陣の取材に応じた。

 この日は幕下力士を相手に6番取ってから新十両の金峰山(25)と3番、十両・志摩ノ海(33)と1番の申し合い稽古を行った。前ミツを引いての速攻で1メートル92、176キロの金峰山を圧倒するなど動きの良さを見せた。

 8月30日に行われた身体測定では自己最高の151キロを記録。10年前の大学2年時は65キロだった小兵が4年時には100キロを超え、15年3月の入門時は113キロ。17年3月の新入幕時には128キロと少しずつ着実に増量を積み重ね、ついに150キロの大台を突破した。「やっとですね。時間かかりました」と感慨深げ。10年かけて90キロ近く増量し「全部辛いですよ。65キロの時の方が一番元気に動けていましたから。どうしても負担はある」と計り知れない苦労を語った。

 増量計画は「一段落ですね」と大台突破を機に区切りをつける。「この体をキープしながら動ける体を作っていかないといけない。人としての限界を迎えたかなと思います」と笑った。もう「小兵」とは呼べないくらいにまで成長し「勝てないのは体重のせいではないと思える体になった」と自覚。これ以上は増やさず、持ち前の多彩な技と重みのある押し相撲をさらに磨いていく。

 食生活も少し変えていくという。大好きなダブルチーズバーガーを毎日たくさん食べてタンパク質を摂取するなどジャンクフードも取り入れていたが「これ以上やっても脂肪が先行する。ここからはクリーンバルクの方で」と健康志向にシフト。ジャンクフードを減らし、最近は高タンパクのヨーグルトや卵焼きをよく食べるようになった。

 西前頭3枚目で迎える秋場所(11日初日、東京・両国国技館)は、先場所に続いて三役以上との総当たりが予想される。「生き残れるように頑張りたい」とまずは15日間の完走を目指す。その後、横綱大関陣との対戦を見据えて「勝負に徹する小細工は悪いことではない。どんな手を使ってでも勝ちにいきますよ」と業師らしく不敵な笑みを見せた。

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2022年9月5日のニュース