輪夢 新技「720キャンキャン」で圧倒V「一番はホッとしている」

[ 2022年5月6日 05:30 ]

自転車BMX マイナビ・ジャパンカップ第1戦最終日 ( 2022年5月5日    茨城・境町アーバンスポーツパーク )

優勝を決めて空中でガッツポーズの中村
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 フリースタイル・パークのエリートクラス男子で、東京五輪5位の中村輪夢(りむ、20=ウイングアーク1st)が84・20点で優勝した。先月、日本初開催となったXゲームではメダルを逃したものの、国内では敵なしを改めて証明。華麗なライディングを通じて、子供たちにメッセージを送った。女子は16歳の内藤寧々(第一学院高)が73・80点で優勝した。

 たくさんのキッズが見守る前で、中村が国内第一人者の意地とプライドを示した。決勝1本目、ジャンプ台から勢いよく飛び出すと、横2回転しながら片足を離し反対側に出す新技「720キャンキャン」をメーク。早々に優勝が決まると、ウイニングランとなった2本目は余裕のガッツポーズを繰り出した。

 「一番はホッとしている。みんなのレベルが上がり、緊張感はあった。新しい技ができて良かった」。2月に20歳の誕生日を迎えたばかりだが、国内大会では年下の選手と競うことが多くなった。今大会でも2位に14歳、3位に16歳が入るなど、ライバルは年下ばかり。「下の世代もみんなうまくなっていると思う」とうなった。

 そんな中でも年明けから練習してきた新技を、あえて初披露。そこには「人と違うことを、恐れずに挑戦してほしい」との子供たちへのメッセージが込められている。こどもの日の決勝、目を輝かせながら五輪ライダーの試技を見守ったキッズたちに、60秒間の熱いメッセージを送った。

 今後は再び世界に戦いの場を移し、フリースタイルW杯(25~29日、フランス・モンペリエ)に出場予定。「五輪とXゲームで悔しい思いをしたので、気持ち良く大会を終えられるようにしたい」と中村。日本から熱視線を送る後進のためにも、胸を張れる結果を残す。

 ≪内藤沸かせた大技「540」≫エリートクラス女子決勝は内藤が五輪代表の大池水杜(みなと)を破って優勝。1本目には国内女子では成功者の少ない540(横1回転半)にも成功して会場を沸かせ、「(練習を含め)ここでメークできたのは3回目。うれしい」と笑顔を見せた。昨年9月の全日本選手権も制すなど、伸び盛りの16歳の目標は24年パリ五輪。大池には勝ったが「まだ全然近づけていない」と謙遜し、「スピードと高さのあるライドが目標」と世界を見据えた。

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