【元横綱稀勢の里コラム】故郷・茨城に部屋創設 妻と力合わせ…将来は横綱、大関出したい

[ 2022年5月4日 07:00 ]

二所ノ関親方コラム「寛(くつろ)ぎのひととき」

二所ノ関親方の結婚を報じる4月27日付本紙大阪版6面
Photo By スポニチ

 先日、スポニチさんの報道にもありましたように一般女性との結婚を公表いたしました。彼女にはおかみとして二所ノ関部屋を支えてもらうことになりますが、2人で力を合わせて頑張っていく所存です。

 昨年8月に独立し現在の稽古場は筑波大の施設を借りていますが、6月には出身地の茨城県牛久市に近い阿見町に拠点を構え、新たなスタートを切ります。現在43ある大相撲の部屋の中では両国国技館に最も遠い場所です。もちろん、国技館周辺や都内の物件も考えましたが、タイミングとか縁あって決めたもの。何かの運命とも思っていますし、都心に比べ広い場所を使える利点もあります。引退後に大学院でいろんなスポーツを学んだことを生かし、新しい部屋作りに着手します。土俵を2つ設け、ミーティングルームや観光客用に部屋のオリジナルグッズを販売できるようなスペースも確保できればと考えております。

 その一方で、部屋の在り方について忘れてはいけないことがあります。地域密着、相撲普及、古くから伝わる本質的なことです。全国各地を回る地方巡業、地方場所の宿舎など、普段相撲に接しない地域の方との触れ合いは底辺拡大に欠かすことはできません。子供の頃、巡業でやってきたお相撲さんに実際に接して力士に憧れる。地方場所の宿舎に見学に行って相撲の魅力を体感する。そんなきっかけを数多く用意できれば最高です。

 生まれ故郷でもある茨城県南部は相撲が盛んな地域はありませんでした。私は幼少の頃わんぱく相撲に参加させていただきましたが、非常にレアなケースだと思っています。それでも最寄りの「ひたち野うしく駅」は1998年に開業したばかりで、周辺も新興住宅が並びます。子供も多く、一人でも多く相撲に接してもらうには最高の環境。地元から横綱、大関を出すことは私の念願でもあります。

 茨城県は魅力度ランキングで最下位になったこともあり、関東以外の方にはなじみも薄いでしょう。でも実際生活してみると、こんな人の温かさを感じる土地はありません。茨城の人は総じて控えめなだけで、部屋立ち上げでは盛大な歓迎を受けています。農作物も全国トップクラス。差し入れなどでも相当助かっています。コロナ禍でまだ大々的な活動はできませんが、地元への恩返しを含め相撲部屋の役割を果たすことを肝に銘じます。地元の牛久、阿見、いや茨城のためにも「相撲ここにあり」をアピールしたいですね。(元横綱・稀勢の里)

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