四十住 母へ恩返し!パーク女子初V 初代五輪女王が再びド派手パフォ「また日本で開催を」

[ 2022年4月24日 05:30 ]

Xゲーム第2日 ( 2022年4月23日    千葉・ZOZOマリンスタジアム )

<Xゲーム第2日>スケートボード女子パーク決勝、高難度の技を次々決め優勝した四十住さくら(撮影・小海途 良幹)
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 スケートボード・パーク女子決勝が行われ、東京五輪金メダルの四十住(よそずみ)さくら(20=ベンヌ)が悲願の初優勝を果たした。2位に五輪銀の開心那(ひらき・ここな、13=WHYDAH GROUP)、3位には手塚まみ(20)が入り、日本勢が表彰台を独占。五輪に匹敵する大舞台で、日本勢が再び世界を席巻した。ストリート男子予選では東京五輪金メダルの堀米雄斗(23=ミクシィ)が1位通過し、24日の決勝進出を決めた。

 2週続けてロッテ・佐々木朗希の完全投球で興奮のるつぼと化したZOZOマリンスタジアムが、今度は初代五輪女王のド派手な技に沸いた。四十住自身が「五輪くらい大きな大会」と話すXゲームを初制覇。この日が57歳の誕生日だった母・清美さんの首に金メダルを掛け、達成感に満ちた表情を浮かべた。

 「Xゲームは金メダルがなかったのでうれしい。練習で乗れてなかった540を一発で乗れたのが良かった」

 誰よりも優れた対応力が勝負を分けた。ほとんどの選手が「狭くて低い」と話す今大会のパークで実地練習をできたのは、22日の予選前の1時間だけ。試技40秒間のトリックルーティンやコース取りが固まらないまま転倒する選手も多い中、四十住はほとんどの試技をフルメーク。2本目には540(1回転半)でスタジアムを沸かせ、「本当に出したいルーティンを出せなかったのは悔しい」とあくまで貪欲だった。

 この日は前日を超えるファンが来場。午後には音楽ライブが行われるなど、無観客だった五輪とはひと味もふた味も違うお祭りの雰囲気を選手も楽しんだ。パーク女子で初めて“2大タイトル”を獲得した四十住も「また日本で開催してほしい。日本人も盛り上がるし、日本の子供たちの刺激にもなると思う」と再上陸を願った。

 五輪前はケガ防止のため1日の練習量を4時間ほどに抑えたというが、今大会に向けては「9時から(午後)8時くらいまで練習した」という四十住。誰よりもスケボーを愛す20歳は、次の目標を「出せていない技を出すこと」と話した。

 ▽東京五輪スケートボード・パーク女子 予選4位で通過した四十住は、決勝1本目で540を2回組み込んだルーティンで60.09点をマーク。3本のベストラン方式で争う決勝で、結果的にこれが最高得点となり五輪初代女王に輝いた。予選2位の開は2本目に59.04点を出して銀メダル。予選1位で金メダルの最右翼候補だった岡本碧優は逆転を狙った3本目に転倒したが、他の選手が駆け寄って担ぎ上げるシーンが大きな反響を呼んだ。

 ▽スケートボード・パークの競技ルール 決勝は8人で争い、30分間で各選手が1回あたり最大40秒間の試技を繰り返すジャムセッション方式で争われる。試技はジャッジが1本ごとに評価して得点を出すが、公表されるのは順位のみで得点は非公表となっているのがXゲームの特徴。技の難度や完成度、高さ、スピード、独自性などが総合的に評価される。

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