逆転の埼玉だ!途中出場の切り札が流れ変え4戦連続、12連勝でプレーオフ進出決めた

[ 2022年4月24日 05:30 ]

ラグビーリーグワン第14節   埼玉33ー24横浜 ( 2022年4月23日    日産ス )

<横浜・埼玉>後半39分、野口のパスを受けたライリーがインゴールに走り込んでトライ(撮影・篠原 岳夫)
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 逆転の埼玉だ!各地で3試合が行われ、3位の埼玉は横浜を33―24で下し、今季9度目の逆転勝ちで連勝を12に伸ばした。勝ち点を52とし、上位4チームで争うプレーオフ(PO)への進出が確定。3―17で折り返した後半に、途中出場のフッカー堀江翔太(36)ら切り札たちが流れを変えた。横浜は5位に転落し、PO進出へ黄色信号。2位の東京ベイは神戸に40―32で逆転勝ちし、勝ち点53でPO進出を決めた。

 まるで2チーム編成。それほどの選手層と戦力の厚みが埼玉にはある。4戦連続、今季9度目の逆転勝ちで12連勝。プレーオフ進出を決め、「勝つことが重要だったので、勝ちを得られて良かった。後半は自分たちの役割を遂行できた」。先発出場したフッカー坂手主将は表情を変えず、冷静に振り返った。

 切り札の存在が、逆転劇の原動力だ。6―17で迎えた後半6分、堀江、ミラー、ヴァルと前列3人を一気に投入。いずれも日本代表経験者という強力なカードをぜいたくに使う。これが、昨季トップリーグ最後の王者の強みでもある。

 効果は抜群だった。14―17で迎えた同15分、敵陣左22メートルライン付近での相手ボールスクラム。前列3人が圧をかける。前に、前に力強く押してターンオーバーに成功し、最後はCTBライリーの逆転トライにつながった。その迫力に横浜の沢木監督も「後半はスクラムは完敗。認めます」とお手上げだった。

 堀江、ミラー、ヴァルは、直近4試合全て途中出場。逆転勝利への立役者となっているが、堀江に特別な意識はない。「自分たちがやってきたこと以外はしないようにしている。目立とうとか、ゲーム(の流れ)を変えてやろうとか思ってない」。先発、控え、登録選手23人の誰が出ても白星を積み重ねてきた。

 レギュラーシーズンは残り2戦。坂手主将は言う。「全員がやるべきことを理解してプレーしているのが強さ」。連勝街道を突っ走り、初代王者へ翔んでいく。

 ▽リーグワンの勝ち点 基本は勝利で4点、引き分けで2点、負けは0点。ただし、3トライ差以上の勝利にはボーナスポイントとして1点が加点され、7点差以内の負けは1点が付与される。新型コロナの影響などによる試合中止は、双方のチームに責任がなければ双方に2点。一方のチームに責任が生じた場合は0点、相手には5点が入る。

 ▽PO争い展望 前節で東京SG、今節で東京ベイと埼玉が進出決定。残り1枠を勝ち点44のBL東京、同41の横浜とトヨタで争う。残り2戦でBL東京は東京SG、静岡を相手に勝ち点8以上を獲得すれば無条件で決定。横浜とトヨタは自力突破の可能性はなく、勝ち点で並んだ場合でも、今季の直接対決の結果でBL東京を上回れない。横浜とトヨタの今季直接対決は横浜が上。

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2022年4月24日のニュース