体操女子に新ヒロイン!17歳・笠原初V「演技楽しんで」9年ぶり高校生女王

[ 2022年4月24日 05:30 ]

体操 全日本個人総合選手権第3日 ( 2022年4月23日    東京体育館 )

<第76回全日本体操個人総合選手権・女子決勝>表彰台で笑顔を見せる(左から)宮田笙子、笠原有彩、山田千遥
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 女子決勝が行われ、予選3位の笠原有彩(17=レジックスポーツ)が52・799点をマークし、予選との合計106・230点で初優勝。高校生の全日本女王は13年の笹田夏実(帝京高)以来9年ぶりで、世代交代が進む体操女子の新エース候補に名乗りを上げた。予選1位の山田千遥(19=朝日生命ク)は105・330点で3位だった。

 先月に全国高校選抜大会を制したばかりの笠原が、全日本の頂点に立った。種目ごとに順位が入れ替わる展開の中、3種目目の平均台を終えてトップに浮上。最終種目の床運動でも安定した演技を披露した。「うれしいけど、まだ実感はない。初めての全日本の決勝に進んで緊張もあったけど、自分の演技を楽しんで、笑顔で終われるように頑張りました」と胸を張った。

 名古屋経大市邨高の3年生。練習拠点は2大会連続で五輪に出場した寺本明日香さんと同じレジックスポーツで、高校の後輩にもあたる。偉大な先輩の背中を追いかけてきた笠原は「明日香ちゃんは本番で一発で決める力が強い。そこを見習っている」。昨年は予選32位で決勝に進めなかったが、寺本さんが引退した大会で躍進。寺本さんの後継、そして日本女子新エース候補に名乗りを上げた。

 跳馬では予定していた「ユルチェンコ2回ひねり」を回避し、順位を落としたが「(来月の)NHK杯までには完璧な演技をしたい」。世界選手権代表が決まる大会へ気持ちを高めていた。

 ◇笠原 有彩(かさはら・ありさ)2004年(平16)9月12日生まれ、愛知県春日井市出身の17歳。小1から体操を始め、19年全国中学大会で団体2位、個人総合8位。昨年の全国高校総体で団体優勝を飾り、今年3月の高校選抜では個人総合、種目別の段違い平行棒と合わせて2冠に輝いた。

 ▼2位宮田笙子 練習でも失敗しない技でミスが出て悔しい。NHK杯での優勝に向けて頑張りたい。

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