木下 コース記録タイ63!黄金世代11人目の優勝へ1差2位、顔は渋野似「めっちゃ言われます」

[ 2022年4月24日 05:30 ]

女子ゴルフツアー フジサンケイ・レディース第2日 ( 2022年4月23日    静岡県伊東市 川奈ホテルGC富士C=6447ヤード、パー71 )

5番、ティーショットを放つ木下彩(撮影・西尾 大助)   
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 “しぶこ似”と評判の木下彩(23=長府製作所)がコース記録に並ぶ63をマークし、通算9アンダーで1打差の2位に浮上した。同じ黄金世代の高橋彩華(さやか、23=東芝)が69の通算10アンダーと伸ばし首位をキープ。最終日は木下、高橋のどちらが勝ってもツアー初V、黄金世代11人目の優勝者となる。2打差の3位に安田祐香(21=NEC)ら3人が続いている。

 木下はプレー中、キャディーと「帰り、事故るかな」と冗談を言い合いながら回っていた。8バーディー、ノーボギーで前日の高橋に続くコース記録タイの63。「今朝、実は(高橋)に“どうやって8アンダーを出すん?”って聞いてたんですよ。あおるような感じになっちゃって。サヤネエ(高橋)に申し訳ない」

 41インチの通常より長いパターが好プレーに導いた。プロ入り前からパットが“アキレス腱”。「手が動かなくなる」イップスに悩み昨年8月の下部ツアーの試合では3パットが止まらなくなった。わらにもすがる思いで翌週の試合で「(長尺は)メチャ抵抗があった。ダサいと思って」と敬遠していた長いパターを初めて使用。すると「きれいに打てるようになった。やっぱり格好じゃないんだと」。その新たな相棒が背中を押してくれた。8番で4メートル、9番で7メートルを沈めるなどバーディーを量産し、癖のある高麗グリーンを攻略した。

 ツアー関係者の間で、雰囲気や表情が「渋野に似ている」と評判。「めっちゃ言われます。自分でもPINGの帽子をかぶったらやばいかなと」。その渋野とはジュニア時代から仲が良く、飾らない性格もそっくり。「一人がめちゃ好き。ひっそり生きたいです。何でこの職を選んだんだろう」とぶっちゃけトークで報道陣をけむに巻くと、勝負服についても「地味な色が好きなんで(この日も黒)、明日も地味にハイ」と笑わせる。

 最終日は高橋と最終組で初Vに挑む。「17番で(ホールインワンを)入れたいですね。そっちの方が良い。優勝を考えると緊張しますから」と照準は少しそれたところに合わせている。

 ◇木下 彩(きのした・あや)1999年(平11)1月13日生まれ、山口県出身の23歳。小学4年のときに祖父の勧めでゴルフを始める。高川学園中・高校(山口)時代に全国大会で活躍。卒業後の18年にプロテスト合格。19年に下部ツアーのステップアップ、中国新聞ちゅーピーレディースでプロ初優勝。ツアーは22年ヤマハ・レディースの13位が最高。1メートル59、54キロ。

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