関西OPでプロデビュー 石川航が歩む兄・遼の道「追いつけるよう頑張る」

[ 2022年4月14日 05:30 ]

関西オープンでプロ初戦となる石川航は河本と練習ラウンドをスタート(撮影・井垣 忠夫)
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 男子ゴルフの今季国内ツアー第2戦、関西オープン(優勝賞金1600万円)は14日から4日間、兵庫県西宮市のよみうりCCで行われる。石川遼(30=CASIO)の弟・航(わたる、22=フリー)は兄の背中を追って昨年12月にプロ宣言。今春、日体大を卒業し、主催者推薦で出場するこの試合がプロデビュー戦となる。

 兄は07年マンシングウェアKSBカップを史上最年少の15歳245日で制して以降、数々の大記録を打ち立ててきた石川遼。偉大な兄を追うプロとしての第一歩ではあるが、航に気負いはない。

 「学生の時からチャンスをもらって試合に出させていただいていたので、特別な感じはしないです。普段通りに緊張してます」。アマチュア時代にレギュラーツアーで10戦し、予選通過は昨年のこの大会の一度だけ。「目標は4日間プレーすること」としっかり足元を見つめている。

 日体大の同期で同じ新人の河本力らと回った12日の練習ラウンドには弟を気遣った兄が合流した。「心配とか応援とかしてくれてるんだと思います」。兄のバッグを担ぐ姉・葉子さんも交え、リラックスムードで調整を進めることができた。

 昨年のツアー予選会(QT)は3次で失敗し、QTランクは255位。今季は下部ツアーも含め同ランクによる出場権はなく、各大会の予選会を勝ち上がるか主催者推薦を得るほかない。今後も下部ツアー1試合への推薦出場が決まっているだけ。プロ1年目は厳しい船出となる。

 「(兄が)今まで背中で見せてくれた部分が多いので。追いつけるように頑張ります」

 1メートル72、63キロと体の線は細く、プロのアスリートとして改善すべき点は数多い。その航に兄が勝てないと考えているのがスイングだ。「航の方が全然いい。持って生まれたものが全然いい。ジェラシーがあります」。天才の兄が嫉妬を覚えるほどの才能がどんな形で花開くか。挑戦が始まる。

 ◇石川 航(いしかわ・わたる)2000年(平12)2月23日生まれ、埼玉県松伏町出身の22歳。兄・遼の影響で5歳からゴルフを始める。埼玉・県浦和高から日体大に進み、日体大ではゴルフ部主将を務める。16年関東高校選手権優勝。17年日本ジュニア9位。19年日本アマチュア15位。アマ時代のプロツアーの最高成績は21年関西オープンの56位。1メートル72、63キロ。得意クラブは8I。

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