ワタガシ連覇 東京五輪金の中国ペアに雪辱果たす バド全英OP混合複

[ 2022年3月22日 05:30 ]

混合ダブルスで優勝しメダルを手に笑顔の渡辺・東野組(AP)
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 バドミントン全英オープン各種目の決勝が20日に英バーミンガムで行われ、混合ダブルスでは東京五輪銅メダルの渡辺勇大、東野有紗組(日本ユニシス)が同五輪金の王懿律、黄東萍組(中国)を2―0で破り、2年連続3度目の優勝。女子ダブルスで志田千陽、松山奈未組(再春館製薬所)が中国ペアにストレート勝ちし、大会初制覇を果たした。日本勢は昨年12月の世界選手権覇者、山口茜(再春館製薬所)が安洗塋(韓国)に2―0で初優勝した女子シングルスを含め、3種目を制した。

 昨年の東京五輪の混合ダブルス準決勝で敗れた因縁の相手に接戦の末、雪辱を果たすと、渡辺、東野組は抱き合って喜びを爆発させた。渡辺は「力を使い切ってガス欠になったらしょうがないと思っていた。結果的にそれがいい方向にいった」と語った。

 ハイレベルな攻防の中、息の合った連係が際立った。2ゲームとも21―19で粘り勝ち。何度も強打を拾った東野は「勇大君のロブが良くて、自分がスマッシュを取りやすい配球をしてくれた」と強調。緩急が巧みだった渡辺は「僕が乗り切れない場面で先輩が助けてくれた」と1学年上のパートナーに感謝した。

 ここ5年で3度目の大会制覇。試合後は2人ともラケットを客席に投げ込み、東野は「大好きな場所で観客の力を借りてプレーできた。また優勝できて凄くうれしい」と改めて相性の良さを実感した。

 《女子複はシダマツが完全優勝》層の厚い日本の女子ダブルスで勢いに乗るシダマツペアが、実力を証明した。1ゲーム目を一度もリードされずに取ると、今大会5試合で1ゲームも与えない“完全優勝”。23歳の松山は「自分たちの成長を結果が物語った」と誇った。歴史ある大会で、この種目は20年に福島由紀、広田彩花組(丸杉)、21年には永原和可那、松本麻佑組(北都銀行)が優勝。日本勢3連覇にも、志田は「先輩に追い付きたいという気持ちではもう出遅れている。そこを超えるという気持ちでやらないと」と次世代を担う自覚をにじませた。

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