【二所ノ関親方 真眼】大栄翔 右からの攻めで相手の右に負担かけた

[ 2022年3月15日 05:30 ]

大相撲春場所2日目 ( 2022年3月14日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所2日目>大栄翔(手前・左)に敗れた照ノ富士(撮影・成瀬 徹)
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 「荒れる春場所」と言われるように序盤から上位が苦戦しています。その立役者とも言うべき大栄翔。結びは会心の攻めでした。立ち合いこそ押し切れませんでしたが、左のいなしで崩した後の右の攻めが良かった。照ノ富士は先場所痛めた右のかかとの状態が良くないように見受けられます。大栄翔は相手の右に負担がかかるように右の攻めで畳みかけた。横綱の敗因は、相手に全ての力を出させてしまったことでしょう。

 突き押しは乗らせると手がつけられない魅力があります。しかも優勝を経験しているのは大栄翔の大きな強み。この勢いは見逃せません。悪いときは左右どちらかの手一本に頼って攻めることが散見されますが、両手でバランス良く攻めきれたときは強さが際立ちます。3日目の御嶽海戦も楽しみは膨らみます。突き押しの対処が抜群にうまい大関は下から下から圧力をかけ、あり地獄のようにトラップをかけてきます。立ち合いから先手先手でペースを握ることが鍵になりそうです。(元横綱・稀勢の里)

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