川村 5位で決勝!一発通過、第2エア急きょ「コーク720」に変更「それなりにまとめられた」

[ 2022年2月4日 05:30 ]

北京五輪 フリースタイルスキー モーグル女子予選1回目 ( 2022年2月3日    雲頂スノーパーク )

女子モーグル予選でダイナミックなエアを見せる川村
Photo By AP

 男女予選1回目が行われ、女子で川村あんり(17=東京・日体大桜華高)が76・36点の5位で6日の決勝進出を決めた。第1エアでミスがあったものの、第2エアで技の難易度を上げる対応力の高さを披露。星野純子(32=リステル)も6位で通過した。男子はエースの堀島行真(24=トヨタ自動車)が16位で、5日の予選2回目に回る波乱。杉本幸祐(27=デイリーはやしや)は6位、原大智(24=日本スキー場開発ク)は8位で同日の決勝進出を決めた。

 極寒の河北省張家口のモーグルコースで、モーグル勢最年少ながら女子エースの川村が五輪デビューを果たした。抽選で滑降順が決まる予選1回目は10番手で登場。伸びやかな滑りで76・36点を出し、決勝進出を決めた。

 ミスがありながらも、滑りの中で修正する適応力の高さを見せつけた。バックフリップを跳んだ第1エア。グラブ(手で板をつかむ動作)を入れる予定がつかみ損ね、第2エアは急きょ斜め軸に縦1回転、横2回転する「コーク720」に変更。20点満点のエア点は10・49点と伸び悩んだが、「急きょ変更した。プランにないランになったが、それなりにまとめられた」と笑顔。全体の6割を占めるターン点は全体2番手の49・80点。ミスが逆に地力の確かさを見せつける形となった。

 初めて臨む五輪の大舞台。しかもW杯総合ランキング1位を示すビブナンバー1をつけての滑走だったが、緊張感などおくびにも出さずに日々を楽しんでいる。現地入り後は自身のSNSで公式ギアや選手村の自室、レストランなどを映像で紹介。「(食事は)かなりおいしくて3食いっぱい食べています」と語るなど、充実ぶりを明かす。3歳でスキーを始め、小1で早くも大人に交じって公認大会に出場。もまれて鍛え上げられた肝っ玉のすわりはダテじゃない。

 人数が絞られながら計3回で争われる決勝は6日。10年バンクーバー大会のフィギュアスケート・浅田真央さんを超える、冬季五輪の日本女子最年少となる17歳114日でのメダル獲得に期待がかかる。もちろん、目指すは表彰台のてっぺんだ。「直さないといけないところがたくさんあったので、しっかり直したい。エアの完成度を上げて、(決勝)本番でしっかりできるようにしたい」と視線を3日後に送った。

 ▽モーグルの競技方式 予選(2段階)と決勝(3段階)が行われ、予選1回目で10位タイまでが決勝に進出。残りの選手で2回目を行い、1回目を含めて計20人が決勝に進む。決勝では1回目で上位12人が勝ち上がり、2回目の上位6人が最終の3回目に進む。予選の得点は持ち越されない。同点の場合はターンの点、エアの得点、タイムなどの順に比較して順位が決まる。

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月4日のニュース