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東海大大阪仰星 「最高のライバル」をチャージで撃破、科学的手法&魚食の生活で日本一までM1

[ 2022年1月6日 05:30 ]

第101回全国高校ラグビー大会 準決勝   東海大大阪仰星42-22東福岡 ( 2022年1月5日    花園ラグビー場 )

<東海大大阪仰星・東福岡>前半、東福岡・平(右)のキックをチャージし、ボールを押さえて逆転トライを決める東海大大阪仰星・野中(左)(撮影・北條 貴史)
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 東海大大阪仰星(大阪第2)が東福岡(福岡)とのAシード対決に42―22で完勝し、4大会ぶりに決勝に進んだ。7―10の前半28分、CTB野中健吾(3年)がチャージしたボールを自ら押さえ逆転トライ。前回大会準々決勝で引き分けた「最高のライバル」にリベンジした。国学院栃木(栃木)との決勝戦は8日に行われる。

 2本連続のキックチャージが流れを変えた。7―10の前半27分、東海大大阪仰星のCTB中が体を張り、敵陣22メートルで東福岡FB石原のキックを止めた。

 1分後、次はCTB野中がこん身の一発。ゴール前から脱出を図ろうとしたCTB平のキックをブロックし、インゴールに転がったボールを自ら押さえた。2トライで10点を先制されたが、チャージ2本が効いて、14―10と逆転に成功した。

 「相手に100%でプレッシャーをかけるのが仰星のラグビー。それがトライにつながって良かった」

 野中は、決勝トライをもたらしたチャージに、胸を張った。高校ラグビー史に残る激闘になった前回大会準々決勝、東福岡戦にも先発していた。ロスタイム18分の死闘でも決着がつかず、引き分け抽選で涙をのんだ一戦だ。

 悔しさを知る下級生にリベンジの機会が訪れたのは、今から10カ月前のこと。全国選抜大会の準決勝で対戦したが、「ヒガシ(東福岡)に、フィジカルで圧倒された」(薄田主将)と、17―46で敗れた。心まで折られた完敗が転機になった。

 過去5度も花園を制しながら、“自己流”のトレーニングを敷いてきた強豪に、初めて専門のトレーナーが就いた。個人の数値設定、試合から逆算した調整など、科学的な手法が導入された。

 野中はベンチプレス昨年比20キロ増の125キロを持ち上げるようになった。体重が増えれば重量も挙げやすいが、2キロ増の94キロに抑えた。母・知子さん(51)は、体脂肪をコントロールするために、魚をより好むようになった息子を見て「生活が変わった」と強い思いを感じてきた。

 筋肉が詰まった体で、準決勝は、先頭に立ってタックルを決めた。仲間も、相手を引っ繰り返すビッグタックルを何度も浴びせた。肉体強化の成果が表れ、花園で互角の勝負を演じてきた「最高のライバル」から、過去最多の42点を奪った。

 「ヒガシに勝つことが目標じゃない。この1年、日本一を目指してきた。15人だけじゃなく全員で戦いたい」

 野中の決意は揺るがない。チャージを決めた中とは縁がある。ともに兄がOBで、15年度の花園優勝メンバーだ。兄弟Vまで、あと一つ――。(倉世古 洋平)

 ▽チャージ キックで蹴り出されたボールを体を投げ出してブロックするプレー。至近距離で止めるので衝撃は強い。思いきって飛び込む勇気やタイミング、瞬発力が必要。チャージした時にボールが手に当たって前に落ちてもノックオンにならない。

 ▽第100回大会の東海大大阪仰星VS東福岡 準々決勝で対戦し、前半は7―7。後半は序盤に東福岡が2トライを重ね14点リードしたが、東海大大阪仰星が盛り返し、再び同点に。ロスタイムでは東福岡が猛攻をしかけ、36分に劇的なトライを決めたと思われたが、反則で無効となり、プレー続行。試合終了の30分を18分も超える48分まで続いた。21―21の引き分けでトライ数も同じだったため、抽選となり東福岡が準決勝へ進んだ。

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