宝塚目指した「レイチェル」臼井麗香が首位発進 黄金世代10人目ツアー初Vへ主役演じる

[ 2021年10月9日 05:30 ]

女子ゴルフツアー スタンレー・レディース 第1日 ( 2021年10月8日    静岡県・東名CC=6592ヤード、パー72 )

8番、チップインバーディーを決める臼井麗香(撮影・西尾 大助)
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 「レイチェル」こと臼井麗香(22=ディライトワークス)が1イーグル、5バーディー、1ボギーの66をマークし、各日順位で自身初の首位に立った。黄金世代10人目のツアー初優勝を目指す。1打差の2位には賞金ランキング2位の小祝さくら(23=ニトリ)、アマチュアの佐藤心結(18=明秀学園日立高3年)ら3選手が並んだ。

 2つ伸ばして迎えた前半の18番パー5。8Iで残り138ヤードの第3打を放った臼井は「ピンに真っすぐ行ったな~」と、スタスタとグリーンに向かった。ボールは見当たらず、カップをのぞき込んで初めてイーグルだと気がついた。「キャーってなりましたね」。ツアー初優勝を狙う22歳が66をマークし、自身初の単独首位発進だ。

 「先週に左手を痛めて棄権してしまったので、ここまで回復してプレーできたのがうれしかった。アイアンが良かったと思います」

 前週の日本女子オープンは地元・栃木での開催。開幕前から左手親指付け根に違和感を感じており、「テークバックがまともに上げられない痛さ」で第2ラウンド途中で棄権を余儀なくされた。地元開催で思い入れも強かっただけに、ゴルフ場で初めて涙を流した。今も痛みは残っており、アイアンのショット練習もティーアップして行う。「正直不安はある」というが、悔しい思いをした直後の大会。「気持ちは強い」と結果につなげた。

 98年度生まれの黄金世代の一人。幼少期にタカラジェンヌを目指していた。ニックネームは「レイチェル」だ。プロテスト合格同期の稲見と仲が良く、開幕前日にはともにラウンド。お笑い芸人・ぽんぽこの高木ひとみ○をモノマネした稲見の姿に「笑いすぎて転んでしまった」と爆笑する場面もあった。ゴルフでも助言を受けることがあるそうで、「悪いところがあると怒られます(笑い)」と仲良しだからこそのエピソードも。今季8勝を挙げている稲見の存在に、大いに刺激を受けている。

 初優勝を目指す臼井にとって、最高のスタートになった。「コースが難しいのでアンダーで回って、優勝争いができれば」。今年は2位が2度。今度こそ、世代10人目のツアー初優勝をつかむ。

 ◇臼井 麗香(うすい・れいか)1998年(平10)12月7日生まれ、栃木県出身の22歳。稲見と同じ日本ウェルネススポーツ大在学中。9歳でゴルフを始め18年に2度目の挑戦でプロテスト合格。宝塚歌劇団を目指してクラシックバレエなどに励んだが、ゴルフに専念するため11歳で断念した過去がある。趣味はダンスで好きな色はピンク。1メートル58、48キロ。

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