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もうスクラムが弱いと言わせない 同大の筋肉番付No.1山本敦輝が挑む近大・紙森陽太との「1番対決」

[ 2021年10月9日 07:30 ]

9月18日、関大戦に出場した同大PR山本敦輝
Photo By スポニチ

 プロップらしいサイズといえば確かにそうだが、いかにもという体型ではない。身長1メートル77、体重106キロ。同大の山本敦輝(2年)は、ポジション柄、数字は重めながら、見た目のポッチャリ感がまるでないのだ。

 18日のムロオ関西大学ラグビーAリーグ開幕戦の関大戦は、デカい割にシャープに見えるプロップがよく目立った。スクラムで相手を押して押して押しまくった。後半には、味方の突破をサポートしてボールをもらい、30メートルほどゲインしてオフロードパス。FW第一列らしからぬランと器用さでトライをアシストした。タレント揃いのバックスに注目が集まる今季の同大において、分厚い筋肉を持つ2年生FWも輝きを放っている。

 「もともと筋トレが好きで、高校から人より多くトレーニングしてきました。中学でラグビーを始めてから第一列をしてきて、力が必要なポジションだと思って取り組んできました」

 関大戦75―8の快勝発進に貢献した山本は、パワーの源をそう説明した。スクワット240キロはチーム一で、太ももの筋肉は目を見張るものがある。取材に訪れた練習日。モールで2人をつかむようにして身動きを封じていた。腕っ節も強い。

 鳴り物入りで同大に入ったわけではない。常翔学園で高校日本代表に選ばれた好選手ながら、大学からの誘いは関西の数校だったという。だが、ふたを開けてみれば、1年からレギュラー。スクラムの強さを買われた。

 高校と大学以上では、スクラムのルールが異なる。高校は1・5メートルしか押せない。ルールを逆手にとって、全国常連校でも、スクラムに注力しないチームがある。競うことを捨てるように、わざと押される学校もある。それはそれで戦略的だ。しかし、常翔学園は違う。山本曰く「週に4、5回は組む」と時間を多く割く。数年前、同校の野上友一監督に「なぜ、スクラムにこだわるのですか」と聞いたことがある。

 「そんなもん、先で絶対に必要になるからや」

 「先で」の一言に、指導者哲学が表れていた。将来を見越した指導が、山本のような、大学ですぐに芽が出るプロップにつながっているのかもしれない。

 9日午後2時、滋賀県の布引運動公園陸上競技場で行われる第2節は、初戦で天理大に土を付けた近大と対戦する。同じ「1番」には、スクラムの強さで全国に名をとどろかす紙森陽太(4年)がいる。紙森を中心にした近大のFWは、スクラムにプライドを持つ天理大を、そのスクラムで粉砕した。相当強い塊だった。

 山本は、柔和な表情を引き締めながら「近大にも押し勝って、同志社のスクラムが強いところを見せたい。低さと塊になることにこだわりたい」と前半戦の山場となる一戦へ意気込んだ。この数年、チームはスクラムの強化に励んできた。ウイークポイントではなくなりつつある。6年ぶり関西制覇、その先の全国で勝つためにも、ここで押されるわけにいかない。(倉世古 洋平)

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