一山 女子マラソン8位入賞、異例の開始前倒し 知らされたのは就寝中も力走「条件同じ。悔いない」

[ 2021年8月8日 05:30 ]

東京五輪第16日 女子マラソン ( 2021年8月7日    札幌大通公園 )

8位でゴールする一山
Photo By 代表撮影

 女子マラソンは日本歴代4位の自己ベストを持つ一山麻緒(24=ワコール)が2時間30分13秒で8位に入った。日本勢の入賞は04年アテネ五輪で金メダルを獲得した野口みずき以来、17年ぶりとなった。8日は男子マラソンが午前7時から行われる。

 一山が、最高峰の舞台を楽しんだ。「(練習を)これ以上頑張れないところまでやった。今までやってきた成果が8番だったなと思いました」。五輪で100%を出し尽くした自分を祝福するように両手を上げてゴールした。

 札幌の暑さを考慮して約半日前に急きょ開始時間の1時間前倒しが決まった異例のレース。一山は前夜、すでに就寝していた時に変更を知らされた。突然の出来事に目はさえ、その後は浅い眠りになったが「みんなも寝ていたんじゃないかな。条件は同じ」とケロリとした表情でスタートラインに立った。

 午前6時のスタート時に25度だった気温はゴール時点では30度近くまで上がった。万全の暑熱対策をとったが「日本人は暑さに強いと言われていたが、世界の人も強かった」と苦笑い。33キロすぎに先頭集団から遅れた。メダルには届かなかったが、日本勢17年ぶりの入賞。「9位よりも8番が良いと思って走っていた。勝てなかったけど悔いはない」と意地は見せた。

 《鈴木19位「練習信じて、/前田33位で調整不足痛感》度重なる故障で一時は出場も危ぶまれた鈴木は19位に入り「一歩一歩、諦めずに練習を信じて最後まで走り切れた」と振り返った。5年前のリオ五輪はトラック2種目にエントリーしながら足の故障で1万メートルを棄権。今回の五輪に懸ける思いは強かった。一方、序盤は先頭でレースを進めた前田は後半失速し33位。「練習ができない部分もあったのでそれがレースでも出た。ピークを20年8月に合わせていた分、ここまで体調面を保つのも難しかった」と淡々と振り返った。

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2021年8月8日のニュース