梶原悠未、オムニアムで涙の銀メダル「日本選手が世界に通用」二人三脚で歩んだ母に感謝

[ 2021年8月8日 13:12 ]

レース後、銀メダルを獲得し笑顔の梶原悠未(ロイター)

 自転車トラック女子オムニアムで20年世界選手権女王の梶原悠未(24=筑波大大学院)が銀メダルを獲得。日本女子選手としては初の快挙となった。

 1日に4種目の合計点で競う女子オムニアム。第1種目「スクラッチ」では終盤に約10人が巻き込まれる大クラッシュが起きたが、梶原は2位でゴールした。第2種目「テンポレース」は5位タイで総合3位と順位を下げたが、第3種目の最後尾選手が周回除外されていく「エリミネーションレース」は有力選手が次々と除外される中、奮闘。ラスト2人まで残り総合順位を再び2位に上げた。ラストの第4種目「ポイントレース」でもポイントを積んだ梶原。終盤に落車のハプニングもあったが、レースに戻り表彰台を決めた。

 高校時代から自転車競技を始め、母・有里さんと二人三脚で歩んできた。五輪延期が決まった後も、拠点の静岡・伊豆で有里さんと調整を続けてきた。銀メダルを獲得し、有里さんに最高の恩返しになった。

 レース後、「凄く声援が力になった。最後の種目は難しかった。母と毎日吐くぐらいのトレーニングを続けてきた。本当に応援が苦しい時に支えになった」とコメント。目を潤ませ「メダルを獲れたことは嬉しい。優勝が目標に取り組んできたので悔しい。落車は(気持ちが)リセットできたので、最後は運が味方してくれた」と振り返った。

 総合力が問われるオムニアムでメダル獲得。「日本選手がオムニアムで世界に通用すると見せることができた。もっと頑張っていきたい」と喜び、二人三脚で歩んできた母・有里さんに「一番近くで母がサポートしてくれた」と感謝した。

 ◆梶原 悠未(かじはら・ゆうみ)1997年(平9)4月10日生まれ、埼玉県出身の24歳。筑波大坂戸高から筑波大に進み、20年4月から同大大学院。17年12月のW杯女子オムニアムで日本勢初優勝。20年世界選手権で優勝。1メートル55、56キロ。

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