ハンド代表・土井レミイ杏利、真顔で世界王者撃破宣言 変顔人気のTikTokフォロワー240万人超

[ 2021年7月11日 05:30 ]

リモート取材に応じた東京五輪ハンドボール男子日本代表の土井
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 ハンドボール男子日本代表の「彗星ジャパン」は10日、リモート取材に応じ、主将の土井レミイ杏利(31)が東京五輪への決意を語った。短編動画投稿アプリ「TikTok」で変顔を披露して人気者の“レミたん”は、一変して真剣な表情。24日の1次リーグ初戦で対戦する世界王者・デンマークに勝利することを誓った。

 夕日に浮かぶ橋の画像をバックに語り出した土井に、スマホで人気の「レミたん」の顔はない。「“いよいよだな”と気持ちの高まりを感じている。無観客でも有観客でも、やることは変わらないと気持ちを固めてきた。ぶれずにやっている」。変顔どころか、笑顔もほとんど見せなかった。

 ハンドボールの知名度アップと普及のために「TikTok」に動画を配信。コミカルな表情と動きで注目を集め、フォロワー数は240万人を超える。だが、今月初めに五輪代表に選ばれると、「残念な報告があります」と大会終了まで投稿を停止すると報告。戦闘態勢に入っていた。

 日本ハンド界にとっては88年ソウル以来、33年ぶりとなる五輪。3月の世界選手権を制したデンマークが初戦の相手だが、勝利だけを見ている。「世界王者だから勝てないだろうという心持ちじゃ勝てないし、いい試合もできない。相手が誰でも、自分たちの力を信じて疑わないこと。1試合目から獲りにいく気持ちでやることが、大会の流れを決める。勝てる実力があると信じて戦い抜く」と臆することはない。

 「小さい頃から出場するのが夢だった」という五輪。念願をかなえた「レミたん」は、大金星を挙げて喜びでくしゃくしゃになった変顔を見せる。

 ▽ハンドボール男子日本代表 五輪出場は過去に4回で、1976年のモントリオール五輪の9位が最高成績。88年のソウル五輪以来出場できず、08年北京五輪アジア予選は“中東の笛”と呼ばれた判定問題で試合がやり直しとなったが出場権を逃した。世界選手権では10位が最高成績だが、1月のエジプト大会では24年ぶりに1次リーグを突破した。アジア選手権では優勝2回、アジア大会では準優勝が3回ある。

 ◇土井 レミイ杏利(どい・れみいあんり)1989年(平元)9月28日生まれ、パリ出身で千葉県育ちの31歳。日体大在学中に膝を負傷し、一度引退したが、留学先のフランスで現役復帰。13年からフランスリーグでプレーし、19年からは日本リーグの大崎電気へ。父がフランス人で母は日本人。1メートル81。ポジションはLW(左サイド)。

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2021年7月11日のニュース