若林「自分に100点あげたい」単独首位浮上でママさんV王手、史上6人目の出産後ツアー優勝へ

[ 2021年7月11日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ニッポンハム・レディース第3日 ( 2021年7月10日    北海道 桂GC=6763ヤード、パー72 )

18番、ティーショットを放つ若林舞衣子(撮影・西尾 大助)
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 3打差4位から出た若林舞衣子(33=ヨネックス)が6バーディー、ボギーなしの66をマークし、通算11アンダーで単独首位に浮上した。19年4月に長男・龍之介君(2)を出産し、産休制度を利用して20年にツアー復帰。ツアー史上6人目、14年ぶりとなる“ママさん優勝”を目指す。2打差の通算9アンダー2位には68で回った堀琴音(25=ダイセル)が続いた。

 小雨が降り続き、日中も気温は20度を切った。難条件の中、若林がこの日ベストスコアの66を叩き出した。「長いパットが入ってくれた。久しぶりに自分に100点をあげたいと思います」。3勝目を挙げた17年アクサ・レディース以来の首位に顔をほころばせた。

 3番で6メートル、5番ではエッジから10メートル強のバーディーパットを沈める。後半も変わらずグリーン上が好調。12番で5メートル、14番では7メートルとチャンスをものにした。この日のパット数は「26」。積み重ねた練習に加え、パターをテーラーメイドの「トラス」シリーズに変更。「(稲見)萌寧ちゃんとか、いろんな人が優勝していたのであやかりたい」との試みも当たった。

 17年までに3勝を挙げ、19年4月に長男・龍之介君を出産。その後、スイング改造に取り組み飛距離は以前よりアップした。夫の理解や姉の手助けで昨年、ツアー復帰。遠征中は都内の自宅で留守番する愛息の動画が癒やしだ。母となって「怖いものがなくなった」と笑う。以前は「びびりながら打っていた」という池が絡むホールも「入ったら仕方ない」と割り切って攻める。支えてくれる家族に「優勝をプレゼントしたい」が最大のモチベーションだ。

 出産後のツアー優勝となれば、07年の木村敏美以来、14年ぶり史上6人目の快挙となる。17年以来4年ぶりの通算4勝目へ、「プロゴルファーにとって結婚出産は大きな決断。結婚出産しても帰ってこられるんだと、私が見せていきたい」と力強く言った。

 ◇若林 舞衣子(わかばやし・まいこ)1988年(昭63)6月9日生まれ、新潟県加茂市出身の33歳。11歳でゴルフを始める。07年7月にプロテストに合格し、08年からツアー本格参戦。同年SANKYOレディースで初優勝を飾るなどツアー通算3勝。師匠は岡本綾子。1メートル65、60キロ。家族は夫と長男。

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