高安、大関再挑戦へ弾み 「一番に集中できた」大栄翔を突き落として3勝目

[ 2021年7月10日 05:30 ]

大相撲名古屋場所6日目 ( 2021年7月9日    ドルフィンズアリーナ )

高安(奥)が突き落としで大栄翔を破る
Photo By 共同

 3日目から出場している関脇・高安が大栄翔を突き落として3勝1敗2休。場所後の大関復帰は厳しい状況だが、再挑戦へ弾みをつける勝利となった。横綱・白鵬は平幕・北勝富士を難なくはたき込み、全勝を維持。綱獲りの大関・照ノ富士も逸ノ城を一方的に寄り切って6連勝とした。追う1敗は平幕・琴ノ若だけとなった。

 望みをつなげるための、いい仕切り直しになったのかもしれない。大関返り咲きが5日目に絶望的となった高安だが、ショックを引きずることなく大栄翔を冷静に仕留めて連敗を回避。「今日の一番に集中できた」と短くうなずいた。

 相手の当たりに右かち上げで応戦。喉輪をしっかりこらえながら前へ出た。右から押し上げると、相手のバランスが崩れたのを見逃さずに突き落とした。

 春、夏と三役で2場所続けて10勝をマーク。13勝以上の優勝という高いハードルながら大関復帰の可能性があったが、場所前の1日に突然腰痛を発症。「歩けない状態だったのでやむを得ず」と休場を決断した。それでも3日に現地入りし「しっかり他の力士の相撲をよく見て今後の参考になれば」とテレビ中継で研究。準備に抜かりはなかった。

 今場所10勝以上をマークすれば、来場所の大関挑戦に視界も開ける。白鵬、照ノ富士との対戦も残しており「アクシデントがあったが、しっかり修正して良い状態で相撲を取ることができている。精いっぱい頑張ります」と静かに意欲を示した。

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2021年7月10日のニュース