スケートボードで夏冬五輪出場の平野歩夢が伝えたいこと 「結果や勝ち負けよりも与えられるもの」

[ 2021年7月1日 13:08 ]

平野歩夢
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 スケートボード男子パークで東京五輪代表を決めた冬季五輪スノーボード・ハーフパイプ2大会連続銀メダルの平野歩夢(22=TOKIOインカラミ)が1日、オンライン取材に応じた

 夏冬五輪出場は日本勢史上5人目。メダリストとしては初となる。平野は新競技としてスケートボードの採用が決まった16年を「チャンスが自分に迫ってきたと感じて、一つの挑戦として誰もやってないことをやりたいと思った」と振り返り、「スケートボードをずっとやってきた人の中に紛れて大会に出るのは不安もあったけど、その立場で戦いたいという気持ちがあった。2年間くらい専念して代表に入れてホッとしている」と率直に胸の内を語った。
 幼少期から両競技に取り組んできた平野にとっても「似ているようでかけ離れたスポーツ」で、簡単な道のりではなかった。さらに新型コロナの影響による東京五輪の1年延期で、22年北京冬季五輪までの期間は半年に。昨冬からはスノーボードの練習も再開し「同時進行で前に進まないといけないっていう部分では時間も限られてくるしバランスは難しい」としつつも、新たな試練を前に「こういう時間があって与えられるものもあると思うので、自分の中ではさらに厳しいチャレンジっていうところの価値は感じる」とやりがいを実感する。

 男子パークは大会終盤の8月5日。「出るからにはトップを狙いたい気持ちがある」と語るが、平野は結果よりも自身の滑りを通して伝えたい「勝ち負けよりも先に与えられるもの」を重視している。「チャレンジする姿、結果以上の姿勢を見てもらってそれが原動力だったり、競技を始めてみたいと思っている人に少しでも届けられたら。横乗りを格好良いって思ってくれた人たちのきっかけをつくる第一印象でありたい」。高い壁を乗り越えた先に、求め続けた答えがあるはずだ。

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2021年7月1日のニュース