海外で進化加速!!松島&姫野 存在感発揮で日本ライオンズに敗戦も残したインパクト

[ 2021年6月28日 02:30 ]

ラグビーリポビタンDツアー2021   日本代表10―28全英・アイルランド代表ライオンズ ( 2021年6月26日    英エディンバラ )

<全英・アイルランド代表ライオンズVS日本>突進する松島(左)(AP)
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 19年W杯以来615日ぶりのテストマッチに臨んだ日本は、全英・アイルランド代表ライオンズに10―28で敗れた。後半9分までに4連続トライを許す苦しい展開の中、WTB松島幸太朗(28=仏クレルモン)、今季ハイランダーズ(ニュージーランド)でプレーした姫野和樹(26=トヨタ自動車)の海外組2人が躍動。成長速度が加速した2人の存在が、海外挑戦の重要性を証明した。

  キャリー20回、走行距離129メートル。さらにゲイン突破8回は両軍合わせて最高値。敵のSOビガーが「手を焼いた。非常にダイナミックな選手」と評したのは、松島にとって最大級の褒め言葉だろう。フィジカル面で世界一タフなフランスで27試合を戦い抜いた“フェラーリ”が、チューンアップされた姿を日本代表でも証明した。

 「120%の力を出し切ることができた。チームとしても全て出し切ったと思う」と実感を込める松島。昨夏に渡仏後、いったん大きくした体を、試合を重ねながら強くて走れる体に最適化。ファーストキャリーで体重100キロの相手CTBをはじき飛ばす強さと、絡まれてもかわすボディーコントロールの巧みさを身につけ、速さ以外でもスコットランドの聖地を沸かせた。

 合流わずか5日目ながら後半10分から途中出場した姫野は19分、ラインアウトからのサインプレーでNo・8タタフに後押しされながら約10メートル先のインゴールにボールをねじ込んだ。「対戦できたことは人生の宝物になる。ニュージーランドでの経験が自信につながっている」。王国で新人賞に輝いた推進力を、欧州のドリームチーム相手にも発揮した。

 19年W杯で史上初の8強入りを果たしたのは、日本が16年からスーパーラグビーに参戦し、多くの選手が常日頃から国際レベルで経験を積んだからこそ。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチも「2人ともインパクトを出してくれた。経験したことを見せてくれた」と高く評価。23年W杯に向け、松島、姫野に続く選手の出現が待たれる。

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