五輪内定会見 陸上男子100メートル・多田修平「皆さんの分まで走り切る」

[ 2021年6月28日 14:06 ]

25日に行われた陸上日本選手権の男子100メートル決勝で初優勝を果たし、ガッツポーズの多田修平(撮影・北條 貴史)
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  東京五輪の代表選考会を兼ねた陸上・日本選手権(24~27日、大阪ヤンマースタジアム長居)で代表入りを決めた選手の記者会見が28日、行われた。

 男子100メートルの多田修平(25=住友電工)は「今大会の目標は、以前にすごい100メートルのレベル高い戦いがあったんですが、その人たちの代表として皆さんの分まで走り切って、自分の目標であるファイナルを目指して頑張っていきたい」と抱負を述べた。

 25日に決勝を終えてからは「とりあえず日本選手権に向けて全力で取り組んできた。100メートルはメンタルも削られるので、疲労がけっこうあり。体を休めることを優先に考えていました」と明かし、「僕はスタバに行ってました。試合終わって翌日もその次の日もスタバにいました」と語って笑いを誘った。24日には25歳の誕生日を迎えたばかりだが「ケーキは食べてないです。ケーキも食べられなくなっちゃって。25歳なので重たくなってきちゃった」と照れ笑いを浮かべた。

 コロナ禍が直撃したここまでを振り返り「練習に制限がかかって、思い通りの練習ができないという時期もあった。選手としては五輪は開催されるという思いでやっていかないと、と思った。開催された時に力は発揮できないと思っていた気持ちを切らさず取り組んできました。試合を重ねて陸上は楽しいものだなと思い始めて。日本選手権は例外で怖いという感じでしたけど…最近試合を楽しめている。五輪でも楽しみながら走れればいいなと思います」と語った。

 自国開催の五輪に出場が内定。「2017年くらいからずっと注目してもらって、東京を目標にしてきた。活躍してファイナルに残りたい気持ちが強いし、リレーも金メダルをとりたい。五輪で結果を残せればかっこいいですし、そういう熱い気持ちもある。アピールできればと思っています」と力を込めた。

 自己記録9秒台が4人、東京五輪参加標準記録10秒05を突破した5人が集結した「史上最高レベル」の男子100メートル決勝では、10秒15(追い風0.2メートル)で初優勝した。

 ◇多田 修平(ただ・しゅうへい) 1996年(平8)6月24日生まれ、大阪府出身の25歳。17年6月に追い風参考ながら日本国内の競技会では初の9秒台となる9秒94をマークして一気に注目を集めた。19年世界選手権男子400メートルリレーでは1走を務め、銅メダルに貢献した。自己ベストは10秒01。1メートル76、66キロ。

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