内村航平、鉄棒で東京五輪代表決めた!3大会連続金メダルで新伝説刻む

[ 2021年6月6日 16:16 ]

体操・全日本種目別選手権最終日 ( 2021年6月6日    群馬・高崎アリーナ )

<全日本種目別選手権 決勝>鉄棒で華麗な演技を見せる内村航平(撮影・光山 貴大)
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 男女決勝が行われ、鉄棒の内村航平(ジョイカル)が15・100点で2位になり、東京五輪代表に決まった。日本協会が作成する世界ランクに応じて与えられる選考ポイントの合計で跳馬の米倉英信(徳洲会)と並んだが、世界ランク4位を超える得点差の和で上回った。体操ニッポンで4大会連続の五輪出場は1964年東京大会で日本選手団主将を務めた小野喬以来、史上2人目となる。

 雄大な車輪からH難度「ブレトシュナイダー」をキャッチすると、離れ技を全て成功してハイスコアを叩き出した。4月の全日本選手権からスタートした選考はこの日を含めて計5演技。高難度の技を組み込み、落下すればアウトの五輪レースをミスなく駆け抜けた。

 6種目の個人総合で、五輪連覇となった16年リオデジャネイロまで世界大会で前人未到の8連覇。だが、同年12月のプロ転向後は試練が続いた。17年世界選手権は予選で左足を痛めて棄権し、連覇がストップ。深刻な両肩痛を抱えて臨んだ19年4月の全日本選手権は予選落ちを喫し、「東京五輪は夢物語」と話した。

 東京五輪の延期が決まる約1カ月前の20年2月、重大な決断を下した。個人総合を闘うオールラウンダーから、鉄棒のスペシャリストへ転生。「体操は6種目やってなんぼ」という美学、団体総合への熱い思いを封印して、夢物語を現実に変えた。

 過去に世界選手権では鉄棒、平行棒、床運動で種目別を制しているが、五輪では12年ロンドン大会の床運動の銀メダルが最高成績。積み重ねてきた黄金のキャリアの中で唯一、足りないのが五輪種目別のタイトルだ。「五輪の種目別には縁がないのかなぁと思いつつ、結局、縁はあったんじゃん」。個人総合連覇に続く五輪3大会連続金メダルへ。自国開催の夢舞台で、キングが永遠に色あせない伝説を刻む。

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