NHLがプレーオフ方式を変更 コロナ感染に対応 4つのディビジョン代表による最終決戦

[ 2021年4月28日 08:31 ]

コロナの感染拡大で3月末から4試合が延期となったカナックスの選手たち(AP)
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 北米アイスホッケーリーグ(NHL)のゲイリー・ベットマン・コミッショナーが27日、5月中旬以降に始まる今季のプレーオフ方式について言及。今季のNHLは新型コロナウイルス感染拡大の影響で、カナダ国内の本拠を置いている7チームを「ノース・ディビジョン」にまとめて56試合のレギュラーシーズン(通常より26試合減)の日程を消化しているが、カナダ政府が国外に出て戻ってきた場合には自主隔離を義務付けているために、米国内を本拠にしているチームとのプレーオフの実施方法はかねてから懸案事項となっていた。

 同コミッショナーは「あくまで選手たちの健康問題が最優先」とした上で現段階でのプレーオフの実施構想を提示。プレーオフ(計16チーム)の2回戦まではノース(7チーム=カナダ)、イースト、セントラル、ウエスト(各8チーム=米国)の各ディビジョン内だけで行い、その代表チームの「4強」による準決勝を米国内で行うことになった。

 ノース代表を準決勝以降、常に対戦相手となる“米国代表”のアウェー扱いとするか、あるいは米国内にプレーオフだけの準本拠地を設けるのかは未定。ノース代表が今季の覇者が決まるスタンレー杯決勝まで進出した場合には、その準本拠地でホームゲームを開催することも考慮されている。

 AP通信によれば、NHLでは米国に本拠を置いている24チームのうち23チームがすでに制限付きながら観客を動員してレギュラーシーズンのゲームを消化中。その一方でワクチン接種率が全国民の2・7%でしかないカナダでは無観客での実施で、しかも先月末にはバンクーバーを本拠にしているカナックスが登録24選手のうち22選手がコロナに感染(濃厚接触者を含む)して4月初旬までの4試合が延期になるという事態に追い込まれていた。

 カナダのトロントを本拠にしているNBAのラプターズは今季フロリダ州タンパでホームゲームを実施。同じくトロントが地元となっている大リーグのブルージェイズはフロリダ州ダニーディンで試合を行っている。

 なおNHLのプレーオフは本来、東西両地区の勝率上位8チームがプレーオフに進出。ディビジョンは東地区がアトランティック、メトロポリタン(各8チーム)、西地区がセントラル(7チーム)とパシフィック(8チーム)で、カナダに拠点を置いているのはアトランティックに3チーム、セントラルに1チーム、パシフィックに3チームが存在している。

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