武藤事務総長、東京五輪再延期に私見「現実的ではない」

[ 2021年4月28日 21:55 ]

東京五輪・パラリンピックに向けた五者協議を終え、記者会見する東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(右)と武藤敏郎事務総長(代表撮影)
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 東京五輪パラリンピック大会組織委員会の橋本聖子会長は28日に行われた国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長らとの5者協議後に取材に応じた。1年延期となった東京大会の再延期について質問がおよぶと、同席した武藤敏郎事務総長が回答。「再延期について組織的な観点からIOCと議論したことはない」とした上で「再延期するといつなのか。22年は既に北京五輪がある。23年が可能性はあるわけですけど、24年はパリ大会がある。その間でそういう時間が取れるのか。ただ単に時間を取るだけでなくて、関係者がそれに向かって準備をしている。何年もかけて準備をしているのに、1年違いの五輪は今までやたことない。今回が初めて。そう簡単にできるものではない」と私見を述べた。

 また、アスリートの意見にも耳を傾けたという武藤総長は「1年延期でモチベーション意地をどうするか。真剣に向き合っていると私は理解している。1、2年と先送りして何度も(準備を)やるのは現実的ではない」と話した。

 また、晴海の選手村は開催後にマンションになる予定となっており、武藤総長は「なによりも選手村が確保できない限り五輪はできない。選手村は特別な場所を用意した」とし「1年延期は真っ先に相談して、なんとか対応していただいた。さらに延期していくのは民間の契約に勝手にこちらの都合を押しつけることになるので非常に困難。選手村を今のところに確保できなければ、おそらく他の場所を確保できない」と強調。最後に「(再延期は)無理だと私個人は考えている。(再延期について)正式に議論したことはない」と付け加えた。

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2021年4月28日のニュース