内村航平はH難度「ブレトシュナイダー」成功で15・166点

[ 2021年4月16日 19:18 ]

体操・全日本選手権第2日 ( 2021年4月16日    群馬・高崎アリーナ )

<全日本選手権 第2日>鉄棒で華麗な演技を見せる内村航平(撮影・光山 貴大)
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 男子の内村航平(ジョイカル)が、大目標の東京五輪へ上々のスタートを切った。

 種目別トライアウトの鉄棒で、H難度「ブレトシュナイダー」を決めて15・166点をマーク。国内選考での指標となる世界ランク1位の14・933点を0・2点以上上回り、国内選考のポイントで現時点で最高となる40ポイントを獲得した。

 深刻な痛みを抱えていた両肩の状態を考慮し、昨年2月に五輪連覇を果たした個人総合ではなく、鉄棒で東京五輪を狙うことを決断。「ブレトシュナイダー」を習得し、オールラウンダーからスペシャリストに転生したが、仲間とともに戦う団体総合への思いはくすぶっていた。6種目は演技できなくても、複数種目でのチーム貢献度による代表入りを模索した。

 今年に入って鉄棒に加え、あん馬と跳馬も本格的に練習。「その過程の中で痛みが出てきてしまった。団体を追って五輪に行けないよりは、しっかりと行ける方がいい」。五輪出場を最優先に考え、3月に団体への挑戦は断念した。種目別の代表は6月の全日本種目別選手権(群馬)までの最大5演技で決まる。仮にこの日、大きなミスが出て上位に入れなかった場合は18日と5月のNHK杯で演技する権利を失い、大ピンチに立たされるところだったが、15点超えで第一関門突破は確実となった。

 ▼内村 うまく通し切れて、目標の15・133点をギリギリ超えることができた。まあ、予選としては上出来かな。(18日は)気持ちとしてはそこまで変えず、欲は出さずにやっていきたい。

 ◇男子種目別の東京五輪への道 種目別出場の個人枠は最大2(現時点で日本は1枠確保)。国内選考は全日本選手権の種目別トライアウト(16、17日)、5月のNHK杯、6月の全日本種目別選手権の予選&決勝の計5演技で実施。各種目の各演技で日本協会が作成する世界ランクで1位かつ0・2差以上のスコアに40点、1位30点、2位20点、3位10点、4位5点とポイントを与え、合計ポイントのトップが代表に。鉄棒の世界ランク1位のスコアは14・933点となっている。

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