森会長、五輪入場制限案排除せず 2月にバッハIOC会長、橋本五輪相、小池都知事の4者トップ会談開催へ

[ 2021年1月29日 05:30 ]

IOCのバッハ会長とのオンライン会談を終え、発言する森会長
Photo By 代表撮影

 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)は28日、新型コロナウイルスの影響で今夏へ延期された大会の無観客開催も選択肢から排除しないことを認めた。国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長(67)とのテレビ会談後、都内で報道陣に明かした。

 会談では前週からの各国や競技団体との会合で反対の意見はなかったとの説明を受け、改めて予定どおりの開催を確認。観客の扱いは議題にならなかったという。海外からの観客受け入れの可能性を問われた森会長は「いろんな想定をしているが、(言葉が)独り歩きしてはいけない。口が裂けても申し上げられない」と話しながらも、無観客に関しては「基本的にしたくないが、それも考えておかないとシミュレーションにならない」と述べた。既に組織委は無観客、収容人員の50%など複数案を検討しており、国内在住者限定案も含めた観客数が今後の開催方法の議論で最大の焦点となる。バッハ会長の提案で2月に橋本聖子五輪相、小池百合子東京都知事を含めた4者トップ会談を開き、3月上旬からの作業部会で具体的な検討に入る見通しだ。

 バッハ会長は27日のIOC理事会で、中止や再延期の臆測が「選手を傷つけている」と主張。開催へ向けて日本国民も含めた「全ての人に忍耐と理解を求めなければいけない」と訴え、「安全でないと思えば開催しない」と言い切った。安全・安心の基準を問われた森会長は「判断の基準があるかと言えば、ない」とし、「安全と安心はみんなが願っていること。事故があると思って列車や飛行機に乗る人はいないんじゃないか」と話した。

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2021年1月29日のニュース