日本国籍取得の鶴竜「やっとという感じ」 腰の負傷などで3場所連続休場中も「相撲に集中できる」

[ 2020年12月10日 18:10 ]

日本国籍を取得し、報道陣の取材に応じる鶴竜(代表撮影)
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 10日付の官報で日本国籍を取得したことが告示されたモンゴル出身の横綱・鶴竜(35=陸奥部屋)が同日、東京都墨田区の同部屋で報道陣の代表取材に応じ「良かった。今はそれだけ。かなり(取得まで)長かったので、やっとという感じ」と率直に語った。日本名は従来と同じ「マンガラジャラブ・アナンダ」となる。

 鶴竜によると、取得までに約2年半かかったという。国籍取得により現役引退後に親方として日本相撲協会に残る資格を得た。「16歳で日本に来て、相撲のことしか知らないし、相撲のおかげでここまでやって来られた。相撲協会に恩返しできるようにと思ったから、そういう決断に至った」と取得に至った経緯を述べた。

 国籍取得を知ったのはこの日の稽古後だった。「稽古が終わって携帯を見たら、いっぱい連絡が来ていたので、何事かなって。法務局からも連絡が入っていたので、かけ直したらそういう連絡があった」と明かした。午後には師匠の陸奥親方(元大関・霧島)と両国国技館を訪れ、八角理事長(元横綱・北勝海)に国籍取得を報告した。理事長からは「次にしっかり頑張るように」と言われたという。

 腰の負傷などで3場所連続休場中で、11月場所後の横綱審議委員会では「引退勧告」の次に重い「注意」が決議された。鶴竜自身は初場所(来年1月10日初日、両国国技館)以降の次に出場する場所で、結果を出さなければならないと考えている。国籍を取得したことで「一つ悩みの種が消えたので、すっきりとまた相撲に集中できると思う」とプラスに捉えていた。

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2020年12月10日のニュース