パリ五輪 初めて実施種目数が男女同数に 重量挙げ、ボクシングなど階級削減

[ 2020年12月9日 05:30 ]

IOC理事会追加競技承認

オンライン形式のIOC理事会に出席したバッハ会長(手前)(IOC提供)
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 国際オリンピック委員会(IOC)は7日にオンライン形式で理事会を開き、24年パリ五輪の実施種目と出場枠を正式決定した。追加競技として、大会組織委員会が提案した候補からダンススポーツの「ブレイクダンス」の初採用を承認。サーフィン、スケートボード、スポーツクライミングも21年東京五輪に続いて選ばれたが、野球・ソフトボールと空手は落選した。

 パリ五輪の実施種目数も決まり、相次ぐドーピング違反や国際統括団体(IF)の不正で五輪除外の可能性がある重量挙げは男女各2階級を削減された。実施は計10階級で、出場枠は76の削減。IFが資格停止中のボクシングも34の出場枠削減となり、東京では男子8、女子5の実施階級は男子7、女子6に変更された。男子だけ実施されてきた陸上50キロ競歩が種目から外れるなど、女子の参加比率は東京の48・8%を上回り、史上初めて男女同数となる。

 東京では複合の1種目が実施されるスポーツクライミングは、ボルダリングとリードで争う複合とスピードの2種目に増加。カヌーやセーリングでも新種目が採用される一方、有力視されていた陸上のクロスカントリーや体操のパルクールは見送りとなった。バッハ会長は「パリ五輪をコロナ後にふさわしい大会にしたい」と話し簡素化やコスト削減を念頭に規模縮小に努めた事情を明かした。

 《選手強化本部長 強化戦略立案を》パリ五輪の実施競技・種目が正式に決まったことを受け、日本オリンピック委員会(JOC)の尾県貢選手強化本部長は「(東京五輪後は)残り3年しかない。今のうちから考えてやらないといけない」と述べ、強化戦略の立案を加速させる考えを示した。初採用のされるブレイクダンスや東京五輪に続いて実施されるスケートボード、サーフィンなどは日本の若手が世界で活躍していることを指摘し「有望な競技」と語った。

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2020年12月9日のニュース