白鵬が横審の「注意」に「応えていくだけ」 綱取りかかる貴景勝との初場所対戦へ「強い壁があってこそ」

[ 2020年12月9日 15:26 ]

横綱・白鵬
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 自己ワーストの3場所連続休場中の横綱・白鵬(35=宮城野部屋)が9日、東京都墨田区の宮城野部屋部屋で報道陣の代表取材に応じ、11月場所後の横綱審議委員会で「注意」を決議されたことについて「あとはやっぱり、応えていくだけじゃないかな」と復活への意欲を示した。

 白鵬は7月場所で負傷した右膝の回復が遅れ、9月の秋場所、11月場所を全休した。3月の春場所で44度目の優勝を果たしているものの「注意」に至ったことには「今まで途中休場を挟んで全休というのはあったが、2場所連続全休が初めて。だから今回そうなったというのは分かる」と捉えている。

 この日は両膝のストレッチや下半身強化、てっぽう、すり足を終えてから、十両・石浦を相手に立ち合いの確認と当たりを受け止める稽古を行った。既に様子を見ながら相撲を取る稽古を始めているというが、ケガの回復具合については「まだまだ。日に日にという感じ」と説明した。

 復活を期す初場所(来年1月10日初日、両国国技館)に向け、18日から行われる合同稽古には参加予定で「この合同稽古に合わせて体づくりしていきたいなと思う」と話した。11月場所の前に実施された合同稽古では新大関・正代らと相撲を取ったが、状態は「自分の中では全く駄目だった」という。「焦りの気持ちの中で、傷口がいいと思われる中で、(膝の)中がもうちょっとだったんだろうね。また痛めてしまった。万全で闘う自分の体、足腰、膝ではなかった」と休場を余儀なくされた。

 11月場所では2横綱2大関が休場する中で、貴景勝が大関昇進後初めての優勝を果たした。「今度は綱獲りというもう1つ上の番付に挑戦するわけですから。その辺はやっぱり強い壁があってこそ、越えて上がるべき。15日間の中で1日どこかでぶつかるわけだから。思い切りいきたい」と昨年11月の九州場所を最後に対戦のない貴景勝との取組に意欲を示した。

 初場所の目標については「目標はない」と答えた。知人から「目標なんかつくったら、それはできない」と聞かされ「確かに、44回優勝する、横綱目指して頑張る(など)、最初からそういうのはない。気付いたらそこにたどり着いていることなので、それに気付かされた」という。「1日、自分がやることを積み重ねて頑張る」ということを心掛けて鍛錬を続けていく。

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2020年12月9日のニュース