宮崎大輔容疑者 交際女性への暴行で逮捕…ハンドボール界の顔、東京五輪目指す中での愚行

[ 2020年11月3日 05:30 ]

ハンドボール元日本代表の宮崎大輔容疑者
Photo By スポニチ

 ハンドボール元日本代表の宮崎大輔(39)が2日、名古屋市内のホテルで交際女性に暴力を振るったとして愛知県警中署に逮捕された。宮崎容疑者は約20年にわたり代表で活躍し、海外挑戦やテレビ出演などでも日本ハンドボール界をけん引。来夏に延期となった東京五輪出場を目指している最中の逮捕に、衝撃が走った。

 宮崎容疑者は1日夜に名古屋市内の飲食店で男女4人で飲酒した際、知人女性と口論になり、警察が出動する騒動を起こした。捜査関係者によると「知人女性は実の姉とみられる」としている。その後、2日未明にホテルで交際女性の髪を引っ張るなどした疑いが持たれており、女性が警察に通報。弁護人によると「財布の奪い合いになり、もみ合いになったが、髪は引っ張っていない」と否認しているものの、反省の態度を示しているという。

 逮捕を受け日本ハンドボール協会と日本ハンドボールリーグ機構は連名で声明を発表。「長年、日本のハンドボール界をけん引してきた選手、後進の見本となるべき選手の暴力行為が仮に事実とすれば、極めて遺憾に思います」と断じた。19年4月に再入学した現所属の日体大広報課担当者は「名古屋にいたのは部の活動とは関係がなく、詳細は分からない」と困惑した様子。部の練習には最近まで参加していたことを確認しているという。

 宮崎容疑者は大分電波高(現大分国際情報高)2、3年時の全国高校総体で得点王に輝き、ハンドボール界では知られる存在になった。2000年4月に日体大に進学し、翌01年に日本代表初選出。03年には大学を中退し、実業団の名門・大崎電気入りして数々の個人賞を獲得するなど活躍。09~10年には世界最高峰のスペイン1部リーグでプレーした。

 広くその名を知られるようになったのは、06年のTBS系「スポーツマンNo・1決定戦」出演がきっかけだった。プロ野球・ヤクルトの青木宣親、体操の池谷直樹らを破って初出場初優勝。日本国内ではマイナースポーツとされるハンドボールだが、驚異的な身体能力が注目され、その後はリーグ戦のチケットが完売するなど、人気向上をけん引した。

 昨年4月には東京五輪代表入りへのアピールのために、出場機会を求めて大崎電気を退団し、日体大に再入学。今年6月には右肩の手術を受け、年明けの実戦復帰を目指していた。10月24日のインスタグラムには、日体大部員との集合写真とともに「コロナの影響により秋リーグは途中で中止となりました。次の目標は日本選手権で勝つことです!!日体大の応援よろしくお願いします!」と投稿していた。

 昨年1月の世界選手権を最後に代表からは離れているが、日本男子が88年ソウル大会以来、8大会ぶりに出場する東京五輪に向け、再起を図っていた最中の醜聞。容疑が事実なら五輪はおろか、その競技人生も揺るがす事態となる。

 ◆宮崎 大輔(みやざき・だいすけ)1981年(昭56)6月6日生まれ、大分市出身の39歳。大分電波高―日体大(中退)を経て03年12月に大崎電気入り。日本リーグでは通算11季プレーし、最高殊勲選手賞1回、殊勲選手賞3回、ベストセブン6回。09~10年シーズンはスペイン1部アルコベンダスでプレー。日本代表では世界選手権に3回、アジア選手権に6回出場。1メートル74、75キロ。右利き。現在のポジションは左サイド。

続きを表示

この記事のフォト

2020年11月3日のニュース