宇良に勇気の化粧まわし 重い病気と闘う88歳女性と手紙で交流

[ 2020年10月29日 05:30 ]

稽古に臨む宇良
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 大相撲11月場所(8日初日、両国国技館)で約3年ぶりに十両復帰を果たす宇良(木瀬部屋)が28日、重い病気と闘う女性から届く新化粧まわしで土俵に立つことを明かした。十両時代の約4年前、福岡県行橋市在住の酒井佐津恵(さつえ)さん(88)から手紙が届いた。「宇良関の相撲を見て元気をもらっています」。面識はなかったが、酒井さんがアミロイドーシスという異常タンパク質が神経などに沈着して機能障害を起こす病を患っていることを知り、お礼に手形の色紙を贈った。

 幕内にいた17年の名古屋場所で右膝を負傷。続く秋場所で途中休場して以来、6場所連続で休場し三段目まで転落した。18年秋場所で1度目の復帰。翌場所で三段目優勝を果たし酒井さんと初対面すると、「宇良さんが活躍することで自分が元気になっているから、宇良さんに恩返しをしたい」と化粧まわしをプレゼントする意向を伝えられた。19年初場所で再び右膝を痛め5場所連続で休場。番付は序二段まで落ち、長いリハビリ生活を送ったが、16場所ぶりに関取に復帰した。

 デザインを委ねられた宇良は自ら「技」の一文字を選び、色は締め込みと同じピンク色に指定。関係者によると、デザインを見た酒井さんは「彼らしいね。やっぱりピンクを入れたんだ」と喜んでいたという。相撲に興味はなかったが、ケガからの復活を目指す宇良の辛抱強い姿をテレビで見て業師のファンになり、今回の費用約150万円は全て酒井さんが工面したという。

 化粧まわしの製作作業は急ピッチで進められており、早ければ11月場所初日からお披露目となる。「化粧まわしをつけて元気に土俵に上がる姿を見ていただきたい」と宇良。病と闘う酒井さんのためにも、ここで終わるわけにはいかない。

 【白鵬と難病少年も】力士と難病患者の交流としては、横綱・白鵬と心臓の難病を抱えた少年の例が知られる。白鵬は13年、50万人に一人が発症するといわれる「拘束型心筋症」を患った少年の家族と知り合い、手術費の募金の呼びかけに自ら募金箱を持つなどして協力。目標額を達成し、少年は米国で心臓移植手術に成功した。15年の地方巡業で初対面を果たし、少年が感謝の手紙を読み上げると白鵬の目に涙が浮かんだ。

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