流VS姫野 オンラインゲームで対戦 結果は番狂わせ

[ 2020年8月30日 21:32 ]

後半ロスタイム、逆転トライを決めてガッツポーズする流大(画面左下)と、ぼう然とする姫野和樹(同右下)=「JAPAN RUGBY TV」から
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 昨年のラグビーW杯日本大会で活躍した日本代表のSH流大(27=サントリー)とNo・8姫野和樹(26=トヨタ自動車)が30日、日本ラグビー協会の公式YouTubeチャンネル「JAPAN RUGBY TV」上でオンラインのラグビーゲームで対決し、流ジャパンが30―26で姫野ジャパンを下した。

 今回の対戦は「eリポビタンDチャレンジカップ2020」と銘打たれ、日本協会が新型コロナウイルスの影響でリアルのラグビーを渇望するファンのために企画。当初は7月5日に開催予定だったが、熊本豪雨の影響で開催を延期。約2カ月遅れでガチンコ勝負が実現した。

 たかがゲーム、されどゲーム。今回の企画は両陣営はもちろん、日本協会も全力で盛り上げる姿勢を見せた。前日には公式ツイッターに、ニュージーランドにいるジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチからのビデオメッセージを投稿。指揮官の「これは遊びではなく真剣勝負です」との本気とも冗談とも取れる発言に、姫野もツイッターで「今日、徹夜で練習が決まりましたので、ご報告致します」と反応するほどだった。当日の中継も実況は矢野武氏、解説は村上晃一氏とJスポーツのラグビー中継でおなじみの名コンビが務めた。

 キックオフ前には流と姫野による舌戦も繰り広げられ、大いに場を盛り上げた。互いの弱点を問われた場面では、流が「こいつは情緒不安定です」とチクリ。「そんなことない」と笑い飛ばした姫野は、流に対して「ゲームが弱い。全てにおいて」と余裕の表情で宣言。ゲームテーマを問われると「大(ゆたか)ボコボコです。完膚なきまでにボコボコにしようと。そういうマインドセットでいきます」と圧倒を宣言した。

 試合は姫野ジャパンが19―5とリードして折り返したが、後半は一転、流ジャパンが4連続トライを挙げて逆転。再び姫野ジャパンがリードを奪った後半ロスタイム、流ジャパンはWTB福岡堅樹がサヨナラトライを挙げて劇的な勝利。下馬評では姫野ジャパン有利だったが、流ジャパンが15年W杯の南アフリカ戦、昨年のW杯のアイルランド戦をほうふつとさせる番狂わせを起こした。

 勝利者賞としてリポビタンD1年分が贈られる流は「イケイケドンドンで予想スコアに近いスコアで勝つことができて良かった」としてやったりの表情。対して姫野が「素直に実力不足だったと思います。ただ、全力を尽くしてくれた選手、そして応援してくれたファンに拍手です」と殊勝に語ると、流は「おまえ、うまくまとめんなよ」と突っ込んだ。

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2020年8月30日のニュース