山下JOC会長 就任1年で所感「得がたい経験をさせていただいた」、五輪簡素化の必要性も強調

[ 2020年7月14日 16:40 ]

JOCの山下泰裕会長
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 日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長が14日、就任1年の所感を述べる会見を都内で開いた。竹田恒和前会長の退任を受けて昨年6月に就任したが、「五輪開催国の(オリンピック委員会)会長が1年前に変わるのはあっちゃいけないと感じた」と本音を吐露。新型コロナウイルスの影響で東京五輪延期という事態にも直面し、「知らないことばかりで未知の経験、戸惑いが大変多かった。1年たって、見えない状況から少しずつ見えるようになってきた。貴重な1年、大変な1年で、得がたい経験をさせていただいた1年と思っている」と振り返った。

 この1年で(1)役職員との情報共有の強化・活気ある組織づくり(2)関係機関との連携強化(3)競技成績に限定されない五輪の意義の発信(4)国際的な連携の強化、に取り組んでいきたという。今後については(1)安全・安心な東京2020大会実施・成功に向けての取り組み(2)スポーツを通じて社会に元気を与えられる取り組みの実施(3)社会から理解される活気ある組織づくり、を挙げた。

 金メダル獲得30個を目標に掲げる東京五輪については、開催されるかどうか不安を感じているアスリートに寄り添い、支援していく姿勢を示す一方、社会情勢から大会の簡素化は必要と強調。その上で「私にとっての五輪とは、世界中のアスリートが集い、最高のパフォーマンスを発揮できるような、華美じゃなくても環境を整えること。この2つは欠かすことができない。安心・安全が確保されないと、最高のパフォーマンス発揮は難しいと思っている」と話した。

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2020年7月14日のニュース