大相撲夏場所、中止決断へ…7月名古屋場所は東京開催プラン浮上

[ 2020年5月4日 05:30 ]

3月、大阪で行われた春場所は新型コロナウイルスの影響で無観客で開催された
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響により、日本相撲協会は大相撲夏場所(24日初日、東京・両国国技館)を中止する方向で調整していることが3日、複数の関係者の話で分かった。本場所が中止となれば、9年ぶり3度目となる。また、名古屋場所(7月19日初日、愛知・ドルフィンズアリーナ)を両国国技館で開催するプランが浮上していることも分かった。

 終息の気配が見えない新型コロナウイルスの影響で、日本相撲協会が大きな決断を迫られた。夏場所の開催形態については、無観客、中止など、さまざまな角度から検討を重ねてきた。関係者によると、4月30日には八角理事長(元横綱・北勝海)や尾車事業部長(元大関・琴風)ら執行部のメンバーによるオンラインでの定例会で協議したもよう。これまでは政府の要請に沿って対応するとしてきたが、6日期限の緊急事態宣言が夏場所初日の24日より後の31日まで延長される方向となったこともあり、中止はやむを得ない状況となった。

 4日の延長表明を受け、相撲協会は電話などでの持ち回り理事会を経て正式決定する見込みだ。3月の春場所(エディオンアリーナ大阪)は感染拡大の影響で史上初の無観客での開催を決断。協会員に感染者が出れば打ち切りの方針だったが、15日間を完遂した。本場所が中止となれば、戦争で被災した国技館の修復遅れを理由とした1946年夏場所、八百長問題の影響を受けた2011年春場所に続き、9年ぶり3度目となる。

 4月3日の臨時理事会では、夏場所と7月の名古屋場所を2週間延期する措置を決めたが、事態は悪化する一方だった。相撲協会は各部屋に不要不急の外出をしないように通達し、接触を伴うぶつかり稽古などを禁止とした。徹底した感染防止策を施したものの、4月10日に幕下以下の力士1人のウイルス感染が判明。その後は高田川親方(元関脇・安芸乃島)と弟子の十両・白鷹山ら6人の感染が明らかになっていた。

 ある協会幹部は「春場所の時とは状況がかなり違う。協会内で感染者も出たし、夏場所の開催は絶望的だ」と話した。

《名古屋場所“東京開催案”大移動、長期滞在リスク軽減》関係者によれば、4月30日の協会執行部によるオンライン定例会では、夏場所開催の可否に加え、7月の名古屋場所についても協議されたもようだ。名古屋場所を無観客で開催しなければならなくなった場合、力士ら約900人の関係者の移動や1カ月に及ぶ長期滞在による感染のリスクを抑えるため、東京で開催する案も選択肢の一つとして出たとみられる。
 既に名古屋場所は2週間日程が延期されているが、愛知県は東京都とともに緊急事態宣言の「特定警戒都道府県」に指定されている。仮に緊急事態宣言が1カ月の延長で解除されたとしても、すぐに通常通りの活動ができる可能性は低い。感染拡大の第2波を防ぐ目的で、屋内スポーツイベントが無観客での開催を求められることも想定される。そうしたことから、名古屋場所のチケットを販売する関係者は、現段階で一般への売り出しを控えているとしている。7月に本場所が東京で開催されることになれば、1958年に名古屋場所が本場所になって以降初となる。

 ▽名古屋場所 1958年(昭33)に本場所に昇格。年6場所の中では最も歴史が浅い。当時は名古屋市中区の金山体育館で開催されたが、冷房設備がなく“熱帯場所”などと呼ばれた。65年(昭40)からは同区の愛知県体育館(現ドルフィンズアリーナ)で開催されており、今年で63回目となる。これまで32人が優勝しており、最多は7回の白鵬。以下、千代の富士の6回、大鵬、輪島、貴乃花、朝青龍の4回が続く。昨年は鶴竜が7場所ぶり6回目、名古屋では初の優勝を果たした。

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