五輪の予定通り開催を確認 中止や延期求める声出ず IOCとIFの合同会議

[ 2020年3月18日 08:50 ]

スイス・ローザンヌのIOC本部(ロイター=共同)
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 国際オリンピック委員会(IOC)は17日、臨時理事会と各国際競技連盟(IF)との合同会議をいずれも電話会議形式で開き、新型コロナウイルスの感染拡大で懸念が高まっている東京五輪を予定通り開催する方針を再確認した。IFから7月24日に開幕する大会の中止や延期を求める意見は出なかったという。

 IOCは「東京五輪に向けて変わらず全力を尽くす。大会まで4カ月以上ある現段階で抜本的な決定を下す必要はない。いかなる推測も逆効果だ」との声明を発表した。開催を危ぶむ声が世界各国で強まる中、IFと足並みをそろえて火消しに努めた。

 安倍晋三首相やトランプ米大統領ら先進7カ国(G7)首脳による緊急会議で五輪開催の賛同を得たことも強調。安倍首相が東京五輪の「完全な形」での開催を呼び掛けた発言を歓迎するとの声明も出し、大会の成功へ強い姿勢を示した。

 各IFは五輪予選の相次ぐ中止や延期を受け、予選期間の延長や出場枠を争うポイント対象大会の変更など予選方式の見直しに追われている。IOCによると約1万1千人の出場枠のうち、43%が確定していない。各競技の状況に応じて予選形式の調整や出場枠の増枠を検討し、延期した五輪予選のほか、世界ランキングや過去の大会結果などを適用して柔軟に配分する方針も確認した。その上で予選方式に変更が必要な場合は、4月上旬までに全ての関係者に周知されるとしている。

 IOCのバッハ会長は「東京五輪を目指す全ての対象者の健康と体調が最優先。選手、コーチ、サポートチームを守る全ての対策は取っている。われわれはいい時も困難な時も互いにサポートする」とコメントした。(共同)

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2020年3月18日のニュース